2021年第93回全国選抜高校野球大会への出場が確実視されている名門中の名門大阪桐蔭高校。2020年秋季近畿地区大会で準優勝、選抜でも優勝を目指す同校の原動力は紛れもなく左右のWエースです。
ともにMAX150㎞を超えるストレートを武器とするこのWエースは、右腕関戸康介(せきどこうすけ)投手と左腕松浦慶斗(まつうらけいと)投手。すでに選抜開催前から全国の注目を集めるこの両エースの身長、体重、出身中学などのプロフィールや経歴、秋季近畿地区大会の戦績を紹介します!
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大阪桐蔭松浦慶斗投手のプロフィール
名前 | 松浦 慶斗(まつうら けいと) |
投打 | 左投げ左打ち |
ポジション | 投手 |
出身地 | 宮城県石巻市 |
生年月日 | 2003年7月1日 |
身長 | 186cm |
体重 | 94Kg |
経歴 | 石巻市立門脇小学校(門小ガッツ) |
旭川市立新富小学校(新富野球少年団) | |
旭川市立明星中学校(旭川大雪ボーイズ) | |
大阪桐蔭高校 |
松浦投手は宮城県の石巻市立門脇小学校1年生時に門小ガッツスポーツ少年団で野球を始めます。3年生時に東日本大震災で被災、父親の仕事の都合で北海道旭川市に引っ越し、旭川市立新富小学校へ転校します。
新富小学校時には新富野球少年代でプレー、6年時には日本ハムファイターズJr.に選出されました。明星中学時には旭川大雪ボーイズで硬式野球を始め、エースで主軸打者を務めます。ボーイズリーグの全国大会ではベスト8まで進みました。
中学時には身長170㎝から185㎝まで伸び、球速も130㎞後半をマーク、高校進学にはレベルの高い環境での上達を目指して大阪桐蔭高校を選択します。ソフトバンクホークス古谷優人投手はいとこにあたり、親戚のプロ野球選手からも刺激を受けています。
ちなみに父親も北海道の強豪北海高校で1988年春、89年夏の甲子園に外野手として出場、卒業後には社会人野球の日本製紙旭川でプレー、引退後には日本製紙石巻の監督を務めるほどの経歴の持ち主、まさしく野球一家の環境で育ちました。
大阪桐蔭に入学後は1年秋からベンチ入りし、2年生時の甲子園交流戦では東海大相模との試合に8回から救援登板、2イニングをパーフェクトに抑えてチームの逆転勝ちを呼び込みました。
2年秋からは背番号1のエースナンバーを背負い球速も最速150㎞を記録。持ち球のスライダー、スプリット、ツーシームを操ってチームを昨秋近畿大会の準優勝へと導き、2021年選抜への出場を確実にしています。
大阪桐蔭関戸康介投手のプロフィール
名前 | 関戸 康介(せきど こうすけ) |
投打 | 右投げ右打ち |
ポジション | 投手 |
出身地 | 長崎県佐世保市 |
生年月日 | 2003年4月14日 |
身長 | 179cm |
体重 | 81Kg |
経歴 | 佐世保市立広田小学校(長崎セインツ) |
明徳義塾中学 | |
佐世保市立広田中学校 | |
大阪桐蔭高校 |
関戸投手は長崎県の佐世保市立広田小学校1年時にセインツジュニア(現長崎セインツ)で軟式野球を始めます。6年生時には投手兼遊撃手としてソフトバンクJr.でプレー、直球は129㎞という小学生としてはけた外れな球速を記録します。
中学は軟式野球の名門高知県の明徳義塾中学へ進学します。2年の秋には球速が140㎞を超え、3年時には146㎞を計測、全日本少年軟式野球大会では準優勝に輝きました。中学時には同じ高知県内の高知中学から高知高校へ進んだ150㎞右腕森木大智投手とライバルの関係にありました。
3年時の11月に地元の広田中学校へ転校、ホークスジュニアアカデミーで硬式球の練習を積み重ね一般入試で大阪桐蔭高校へ進学。1年秋からベンチ入りし、2020年の甲子園交流試合には登板機会はありませんでしたが、2年生ながら背番号11を背負いました。
昨秋までは故障がちだったものの昨夏の大阪独自大会では球速154㎞をマーク、遠投110mの地肩の強さに加え、カーブ、スライダー、チェンジアップを持ち球とし選抜ではエースナンバー1を狙います。
左腕松浦慶斗投手と切磋琢磨しながら前人未到の大阪桐蔭3度目の春夏連覇を狙います。高知高校の森木投手は選抜出場は厳しい状況ですが、市立和歌山の小園健太投手、中京大中京の畔柳亨丞投手と並ぶプロ注目投手として選抜大会でも話題の中心となるのは間違いありません。
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ともにプロ入りを目指すこのWエースの存在が春夏連覇を現実的なものにするでしょう。優勝候補筆頭に大阪桐蔭は挙げられるのではないでしょうか?
2020年秋季近畿地区大会の大阪桐蔭戦績
1回戦(10/24)長田(兵庫)戦7回コールド
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 | |
長田 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
大阪桐蔭 | 5 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 8 |
【長田】松田-大西
【大阪桐蔭】松浦、竹中、関戸、西川-田近
松浦投手は2回無失点、被安打2、四球0、関戸投手は1回無失点、被安打0、四球1と好投、竹中、川井、西川の3投手も無失点で兵庫3位の長田を完封。打っては序盤に8得点で試合を優位に進め、結局7安打8得点、7回コールドの好発進となりました。
準々決勝(10/25)天理(奈良)戦7回コールド
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 | |
大阪桐蔭 | 0 | 0 | 4 | 1 | 0 | 0 | 6 | 11 |
天理 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 4 |
【大阪桐蔭】松浦-田近
【天理】達-政所
▽本塁打:宮下(大)
大阪桐蔭にとって近畿大会の最大のヤマ場、勝てば選抜当確となる準々決勝は、奈良県1位の天理と対戦します。前評判の高い天理はプロ注目の193㎝長身右腕達考太が先発。
一方、大阪桐蔭もエース左腕松浦慶斗投手を先発に立ててガチンコ勝負。天理は初回先頭バッターが3塁打で出塁し4番の2塁打で1点先制します。追いかける大阪桐蔭は3回表に宮下選手の3ランで逆転、4回にも1点追加しますが、6回裏に天理が2点を取って2点差に追い上げます。
しかしその直後の7回表に大阪桐蔭は6安打を集中、6点を奪って試合を決定づけると、松浦投手が7回裏を1失点でしのいでまさかの7回コールド勝ちをおさめました。松浦投手は天理打線を相手に7回8安打4失点とやや安定感に欠けましたが、味方打線の強力な援護を得て勝利投手となっています。
準決勝(10/31)京都国際(京都)戦7回コールド
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 | |
京都国際 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 5 |
大阪桐蔭 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 | 5X | 12 |
【京都国際】平野、松下-中川
【大阪桐蔭】川井、竹中、西川-田近
▽本塁打:花田(大)
準々決勝の約1週間後、大阪桐蔭は準決勝で京都3位の京都国際戦に左腕の川井投手を先発させます。この川井投手が初回京都国際打線につかまりいきなり3失点と苦しい立ち上がりとなりました。
大阪桐蔭は京都国際の先発平野投手を前に5回まで1安打と重苦しい展開となりますが、6回裏の攻撃時に花田選手の満塁ホームランが飛び出し7得点で一気に試合をひっくり返しました。7回裏にも4安打を集中して5得点、結局6回7回で12得点と京都国際を7回コールドで退けました。
序盤から中盤に苦しい展開となりながらも松浦、関戸の両エースを温存、川井、西川の両投手が5失点したものの翌日の決勝戦を万全の投手陣で迎えることとなります。
決勝(11/1)智辯学園(奈良)戦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
智辯学園 | 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 1 | 7 |
大阪桐蔭 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 |
【智辯学園】西村-安藤
【大阪桐蔭】松浦、関戸、竹中-田近
▽本塁打:山下、前川(智)前田(大)
前日の準決勝で松浦、関戸の両エースを温存、満を持して臨むことになった奈良2位の智辯学園との決勝戦は、好投手左腕西村王雅投手との投手戦が予想されました。しかし松浦投手は初回いきなり2失点の苦しい立ち上がり。
3回、5回にも1点ずつ奪われ結局5回7安打4失点で6回からはマウンドを関戸投手に譲りますが、関戸投手も自身の暴投も絡んで3回3安打2失点とピリッとしない投球。両エースが8回6失点とゲームを作ることができませんでした。
3人目の竹中投手も9回に1失点と3投手で計7失点、打つ方も好投手西村投手を相手に9安打を浴びせますが、9残塁と打線がうまくつながらず3得点にとどまりました。智辯学園は西村投手が9回を完投、打線も12安打と選抜でも優勝候補となるチーム力を備えており、近畿大会のレベルの高さを示す結果となりました。
近畿大会では松浦投手は14回8失点(自責点8)、関戸投手は4回2失点(自責点1)と天理、智辯学園という強力打線を相手に失点が相次ぎましたが、一冬超えた選抜のマウンドではどんな快投を見せてくれるのか楽しみです!
まとめ
2021年第93回全国選抜高校野球大会への出場を当確としている名門大阪桐蔭高校は、選抜でも当然優勝候補に筆頭に上がることが予想されます。その同校を支えるのが右腕関戸康介(せきどこうすけ)投手と左腕松浦慶斗(まつうらけいと)投手。
選抜開催前から全国の注目を集めるこの両エースの身長、体重、出身中学などのプロフィールや経歴、秋季近畿地区大会の結果を紹介してきました。
- 松浦慶斗投手は186㎝、94㎏の大型左腕、球速はMAX150㎞、スライダー、スプリット、ツーシームが持ち球
- 松浦投手は宮城県石巻出身、北海道に転校後の明星中学時代に旭川大雪ボーイズで全国ベスト8
- 関戸康介投手は179㎝、81㎏の遠投110m、球速MAX154㎞の右腕、カーブ、スライダー、チェンジアップが持ち球
- 関戸投手は長崎県佐世保市出身、明徳義塾中学で軟式野球部に所属、全国準優勝
- 秋季近畿地区大会では松浦投手は14回8失点、関戸投手は4回2失点
150㎞を超える左右のエースを擁する大阪桐蔭は前人未到の3度目の春夏連覇を虎視眈々と狙っているでしょう。この強力チームをなぎ倒す高校が現れるのか?有観客での開催に向けて準備が進められている第93回選抜高校野球大会が待ち遠しいと同時に無事開催されることを願います。