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甲子園常連校、春夏の最多出場回数ランキングの一覧、あの高校野球強豪校は何位?

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春90回、夏100回を超える長い歴史を誇る高校野球の甲子園大会、甲子園の常連校といえばどの高校を思い浮かべるでしょうか?参加校数10校で始まった第1回選手権大会、その9年後には参加校数8校で第1回選抜大会がスタートしました。

いまや選手権大会は45府県の代表校各1校と北海道、東京都の代表校各2校の49代表校が出場し、選抜大会は前年の秋季各地区大会の上位校などから32校が選抜されるほどの規模となりました。

毎年のように甲子園に出場している常連校のうち春夏の最多出場回数とランキングについて一覧にしてみました。誰もが知っているあの強豪校は果たして何位か?見てみましょう!

春夏の甲子園出場回数ランキング!

2021年第93回選抜大会終了時点での春の選抜、夏の選手権のそれぞれの出場回数ランキングと春夏合計の出場回数ランキングを一覧にしました。

春の選抜大会出場回数ランキング(第93回大会まで)

順位回数校名都道府県順位回数校名都道府県
141龍谷大平安京都1818高知高知
232中京大中京愛知1917福井商福井
330東邦愛知静岡静岡
県岐阜商岐阜2116横浜神奈川
527高松商香川松山商愛媛
625天理奈良松商学園長野
724広陵広島桐蔭和歌山
821報徳学園兵庫2515海南和歌山
早稲田実東京向陽和歌山
広島商広島2714智辯和歌山和歌山
熊本工熊本高知商高知
1220PL学園大阪帝京東京
日大三東京今治西愛媛
明徳義塾高知下関商山口
1519大体大浪商大阪星稜石川
徳島商徳島仙台育英宮城
東北宮城智辯学園奈良

春の選抜大会は、大正13年の第1回大会から戦前最後となる昭和16年の第18回大会までは各地区の有力校から選抜されていました。現在のように前年に秋季大会が開催されていたわけではなく、また前年の選抜優勝校が選抜されていた時期もあります。

出場回数の上位校の大半は、第18回大会までの時期に多く出場しています。この時期の出場回数は上位から順に龍谷大平安13回、桐蔭(和歌山中)12回、松山商11回、県岐阜商10回がそれぞれ10回以上。

続いて中京大中京(中京商)・高松商・向陽(海草中)9回、東邦(東邦商)・広島商・松商学園(松本商)・海南・静岡8回、広陵・大体大浪商(浪華商)7回、早稲田実・下関商6回、熊本工・徳島商4回、日大三2回となっています。

関連記事:春の選抜甲子園連続出場の最多回数記録とランキング、夏より難しい理由とは?

なお上記の大正から戦前の昭和にかけての甲子園の常連校、いわゆる古豪のうち、一番甲子園から遠ざかっているのは平成8年の第68回大会に出場した松山商で以降25年間選抜出場がありません。

意外にも(といっては失礼ですが)、桐蔭(和歌山中)、向陽(海草中)、海南の和歌山古豪3校は21世紀枠で桐蔭が平成27年、向陽が平成22年、海南が平成26年にそれぞれ出場、下関商も平成20年に一般枠で出場しています。

関連記事:選抜21世紀枠の選考基準と歴代戦績。2020年選抜高校野球、出場校決定!

20回以上出場している天理は昭和29年、報徳学園は昭和39年、PL学園は昭和37年に初出場して以来、現在までそれぞれ25回、21回、20回と昭和中盤から平成にかけて回数を重ねました。

さらに20回出場の明徳義塾は昭和57年に初出場すると、平成以降で16回と平成は2年に1回選抜に出場するという驚異的なハイペースで出場回数を重ねています。同様に横浜高校、智辯和歌山高校も平成以降13回出場のハイペースで、これらの高校は現在の甲子園常連校のイメージも強いかと思います。

夏の選手権大会出場回数ランキング(第101回大会まで)

順位回数校名都道府県順位回数校名都道府県
138北海北海道1722東北宮城
236松商学園長野福井商福井
334龍谷大平安京都1921熊本工熊本
429早稲田実東京2020明徳義塾高知
528中京大中京愛知桐蔭和歌山
天理奈良星稜石川
県岐阜商岐阜高松商香川
仙台育英宮城高岡商富山
926松山商愛媛2519樟南鹿児島
1025静岡静岡智辯学園奈良
1124智辯和歌山和歌山鹿児島実鹿児島
1223高知商高知秋田秋田
広島商広島2918横浜神奈川
広陵広島海星長崎
鳥取西鳥取秋田商秋田
徳島商徳島    

夏の選手権の最多出場回数は38回の北海高校で、北海道勢が初参加した大正9年の第6回大会の初代表校が北海高校(北海中)です。北海道が1代表校だった昭和33年の第40回大会まで19回、南北北海道に分けられた昭和34年の第41回大会以降は南北海道代表として19回それぞれ出場しています。

2位の松商学園は、大正9年の第6回大会に松本商として初出場、1県1代表となる昭和53年の第60回大会までは長野県代表は山梨県、新潟県と甲信越大会で代表枠を競っていた時代が大半でした。

そんな全国大会への出場へのハードルが高い時代でも、昭和25年第32回大会からは松商学園として5年連続、昭和50年の第57回大会から6年連続出場するなど甲信越地区でも圧倒的な強さを誇ってきました。

選抜大会の出場回数1位の龍谷大平安は選手権でも3位にランキングされますが、初出場は昭和2年の第13回大会とやや遅いながらも以降5年連続出場するなど戦前まで10回出場しています。戦後も昭和31年の第38回大会から5年連続出場するなど通算34回の出場回数を重ねています。

4位の早稲田実業は大正4年の第1回大会に出場しますが、翌年からは東京代表の椅子を慶応義塾(慶應普通部)に6年連続で出場を譲ります。しかし大正11年の第8回からは逆に7年連続で出場、戦前までは14回出場します。

戦前の昭和15年第26回大会までは東京の代表校は、日大三の2回を除いて早稲田実、慶応普通部、慶応商工の早慶で代表枠をほぼ独占する時代が続きました。昭和49年第55回大会に東京代表が東西に分かれて以降は東東京代表として7回、平成13年に国分寺市へ学校移転後は西東京代表として3回出場しています。

関連記事:夏の甲子園連続出場の最多回数の記録とランキング。聖光学院より連続回数が多い学校は?

5位の中京大中京(中京商)、県岐阜商は戦前は東海地区で代表枠を争っていた時代からの出場ですが、東海地区は第1回大会の宇治山田(三重四中)以外は県岐阜商が2回、それ以外は全て愛知代表が代表権を獲得していました。しかし中京大中京も戦前は4回しか出場がありません。

岐阜代表は戦後は三重との三岐大会で代表枠を争っていましたが、この間に県岐阜商は8回代表権を獲得しています。中京大中京も戦後愛知代表1枠となって以降に出場回数を重ねています。

おなじく5位の天理は昭和34年第41回大会、仙台育英は昭和38年第45回大会にそれぞれ初出場して以降、28回の出場回数を重ねましたが、奈良県は天理と智辯学園(25位タイ19回出場)、宮城県は仙台育英と東北高校(17位タイ22回出場)のそれぞれ2強が県の代表枠をほぼ独占しているという特徴が似ています。

9位の松山商、10位の静岡も戦前からの古豪でそれぞれ戦前までに11回、7回の出場を果たしています。静岡は第101回大会の静岡代表として出場するなど現在も甲子園の常連校ですが、松山商は平成13年第83回大会に出場して以降甲子園から遠ざかっています。

11位の智辯和歌山は昭和62年の第69回大会に初出場と上位校の中でもかなりの遅咲きですが、平成以降31年間で23回という驚異的なペースで出場回数を増やしています。

12位以下では、広島県の広島商、広陵が23回で並んでおりまさしく広島の2強としてしのぎを削っています。同じように高知県も12位の高知商、20回出場で20位の明徳義塾に13回の高知高校が3強として代表枠を争っており、平成6年第76回大会の宿毛(すぐも)高校以降はこの3強以外の高校は代表になっていません。

鹿児島県も樟南と鹿児島実がともに19回、秋田県は秋田19回と秋田商18回とそれぞれ2強が上位29位までにランキングしました。

関連記事:都道府県を代表する高校野球強豪校とは?甲子園歴代出場回数や勝利数で選んでみました!

出場回数の上位校の顔触れを見る限りではやはり戦前から出場している高校が多く、戦後に初出場している高校は昭和30年代から平成にかけて強豪校となって出場回数を重ねるケースが多いようです。

春夏合計甲子園出場回数ランキング(2021年春まで)

順位回数校名
175龍谷大平安4134
260中京大中京3228
358県岐阜商3028
453天理2528
552松商学園1636
651北海1338
750早稲田実2129
847広陵2423
高松商2720
東邦3017
1144広島商2123
1242松山商1626
静岡1725
熊本工2121
徳島商1923
仙台育英1428
1741東北1922
1840明徳義塾2020
1939福井商1722
2038智辯和歌山1424
2137日大三2017
PL学園2017
高知商1423
2436報徳学園2115
桐蔭1620
横浜1618
星稜1420
2833智辯学園1419
2932大体大浪商1913
3031高知1813

春の選抜と夏の選手権の甲子園出場回数1位は、京都の龍谷大平安が75回と2位の中京大中京60回を断トツに引き離す結果となりました。春と夏で190回を超える大会のうち3年に1回以上のペースで出場していることになります。

上位15校のうち4位の天理は春夏通じて昭和29年春の第26回選抜大会が初出場、戦前の出場が唯一ない高校となりました。12位には宮城県の2強仙台育英が42回、17位に東北が41回でランクインしています。

上位30校のうち同一都道府県から複数ランキングされたのは、上記の宮城以外には、愛知の2位中京大中京と8位東邦、奈良の4位天理と28位智辯学園、東京の7位早稲田実と21位日大三、広島の8位広陵と11位広島商。

高知は18位明徳義塾、21位高知商、30位高知高校の3校がランクイン、和歌山の20位智辯和歌山と24位桐蔭(旧和歌山中)、大阪の21位PL学園と28位の大体大浪商(旧浪華商)となりました。

また上位30校のうち春夏通じて1回も優勝経験がない高校は、6位北海、14位熊本工、12位仙台育英、17位東北、18位福井商、27位星稜の6校ですが、いずれの高校も準優勝の経験はあります。

なお選抜優勝回数3回、選手権優勝回数5回の春夏歴代優勝回数8回と学校別優勝回数で2位にランキングされている大阪桐蔭は、選抜出場回数12回、選手権出場回数10回の22回しかありません。3大会に1回以上優勝しているというとんでもない成績を残していることがわかります。

まとめ

野球ファンの誰もが聞いたことのある甲子園常連校とは、一体甲子園に何回出場しているのか?春の選抜大会、夏の選手権大会と通算190回以上開催された全国大会の出場回数のランキングをまとめました。

春夏通算の甲子園出場ランキングベスト10は

  • 1位は龍谷大平安の75回、春も41回で1位、夏は34回で3位
  • 2位は中京大中京の60回、春は32回で2位、夏は28回で5位タイ
  • 3位は県岐阜商の58回、春は30回で4位、夏は28回で5位タイ
  • 4位は天理53回、5位は松商学園の52回、6位は北海51回
  • 7位は早稲田実50回、8位タイには広陵、高松商、東邦の47回

となりました。上位にランキングされる高校は戦前から出場している古豪が大半でしたが、ベスト10の高校は近年でも甲子園に頻繁に出場しており平成以降でも県岐阜商はベスト4が最高成績ですが、それ以外の高校は優勝か準優勝を達成しています。

戦前から現在まで甲子園の常連校であり続けるのは大変なことですが、こういった伝統校が甲子園に出場すると高校野球ファンも一層盛り上がることでしょう。甲子園での伝統校同士の対戦も見てみたいですね!

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