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高校野球の厳しい寮生活、何が辛い?地獄ってホント?

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寮の一室

高校野球の強豪校ともなれば、全国から球児が集まる学校も数多くあります。そんな遠方から集まる選手のために寮を用意して迎え入れる高校もあります。

一般生徒が入寮する学校もありますが、一般的にスポーツ選手として迎え入れられる寮生活は厳しいという印象も多く持たれています。一般生徒のように学校に通うことが目的ではなく、運動部の一選手として入学するわけですから学業以外の部活動に全力を注ぐため厳しい練習もこなさなければなりません。

かつては高校野球の超名門PL学園は全寮制で野球部専用の寮「研志寮」に野球部員は入寮し、地獄のような寮生活を送っていたことも有名でした。運動部特有の上下関係など辛い寮生活を思い出として語るOB選手の話もよく耳にします。

それでは高校野球部の寮生活とは一体どんなものか?何が辛いのか?紹介したいと思います。

高校野球部の寮制度とは?

高校の寮制度は、一般学生も入寮できるものとスポーツ推薦や特待生など一部の強豪クラブに所属するものだけが利用できるものと2種類あります。一般学生が入寮できる高校は、私立のみならず公立でも多く存在します。

逆に公立高校でスポーツ部員のみが入寮できる学校は多くありません。バスケットボールの名門秋田県立の能代工業やサッカーの名門船橋市立船橋高校、長崎県立国見高校などほんの一部です。野球では同じく名門千葉県立銚子商業や高知市立高知商業には野球部寮があるくらいです。

ですので高校野球の寮制度では一般的に私立高校の硬式野球部員専用のことを指します。それでは寮制度とは一体どんなものでしょうか?

全寮制

野球部員全員が入寮することになっている寮です。多くの強豪校が全寮制を採用しています。練習グラウンドに隣接したり学校の敷地内にあるものもあります。

地元出身者で学校に通える部員でも野球部員全員が入寮することもあれば、他の運動部員も入寮することもあるので収容人数も多く独立した建物となっているものが一般的です。食堂、大浴場、室内練習場を兼備しているものもあり、部屋は個室、2人や3人の相部屋、大広間で寝泊まりするなどいろんな形態があります。

特徴的なのは、集団生活なのでとにかく寮内の規律、ルールを守らなければならないことが多いことです。起床時間、就寝時間も早く、食事当番、掃除当番や学習時間が設けられている学校もあります。

一部寮生、下宿

遠方から野球留学する選手のみが入寮するもの、学校やグラウンドの近隣に下宿したり監督の自宅に寝泊まりするというケースもあります。独立した寮もあればマンションの数部屋を寮として使用するものもありあります。

寮の場合は全寮と同様に規律が決められているのが普通ですが、選手の自主性に任せて比較的自由に過ごせる寮もあるようです。下宿となれば食事も自分たちで手配したり洗濯、掃除も当然自分ですることになります。

厳しい寮生活、何が辛い?

寮生活ではまず集団生活、共同生活となるのでいろんな規律が決められています。その上、全寮ともなれば野球に専念するための環境を用意すると同時に寮生活を通じて精神力を鍛える、人格教育をするという側面もありますので自由度はかなり限られます。

自ずと一般の高校生が過ごすような日常とはかけ離れたものになります。それでは寮生活で辛い、厳しいと言われている点にはどんなものがあるでしょうか?見ていきましょう!

先輩後輩の上下関係が厳しい!

寮生活の何が厳しいかといえば、まずはこの上下関係です。3年生、2年生、1年生が同居するので、当然のように学年ごとの立ち位置が決まります。グラウンドでも寮でも雑用係は1年生の仕事になります。

またかつてPL学園などでも採用されていた付き人制度などでは、3年生に1年生が付き人として雑用を全てこなすというのもありました。食事時も3年生の要望を聞き、食事する横で直立不動、おかわりの茶碗を差し出されればごはんを盛ることからユニフォームの洗濯、用具の手入れなど寝る時間を削ってこなしていたようです。

何か失態、粗相をおかせば説教と言われるしごきなども当たり前、1年生誰かがミスすれば連帯責任で全員が説教といったまさに3年神様、2年凡人、1年奴隷といった言葉に象徴されます。少なくとも3年生が引退する4~5か月間はまさに「地獄」の日々を送っていたようです。

今でこそこういったしごきはなくなってきているようですが、下級生が洗濯、掃除、食事の用意や用具の手入れなどの雑用を1年生がこなすというのは相変わらずです。しかしこういった上下関係で鍛えられたことが、後のプロの世界や社会人になって役立つという声もあります。

理不尽な上下関係はどうかと思いますが、日本の社会でも全くないわけではありません。むしろ先輩にかわいがられるようになることもありますので、悪いことばかりではないのではないでしょうか?また寮生活で過ごした先輩、後輩、同級生とのつながりは深いようでその後の人脈につながることや絆も芽生えるでしょう。

そうは言っても、寮に入ったばかりに厳しい日々を送るのはやはり辛いと思います。しかしこの辛さを乗り越えて人間的に成長するのであれば無駄なことばかりではないのかもしれません。

外出禁止!

寮生活でも厳しいところになると外出が禁止されていることもあります。月に1回とか年末年始の帰省の時のみ外出が許可されますが、それ以外は学校とグラウンドと寮の行き来のみとなります。

あの超名門大阪桐蔭高校も全寮制です。少し有名になりましたが、外出禁止で1か月に1回コンビニに行けるときがある程度です。親と会えるのも限られ、2か月に1回の布団交換の時だけで親との外食は制限時間が2時間、とにかく野球に専念することに徹底しています。

学校によっては週末に親に会うことや帰省することが許可されていることもあります。しかし特に有名校ともなると外出することでいらぬ事件に巻き込まれたり、マスコミに不用意に接触することを避ける目的もあると思います。

外の世界にはいろんな誘惑もありますのでそういう環境から遠ざけて、ひたすら野球に集中できる環境に身を置くことで精神的にも鍛えられるのでしょう。

大阪桐蔭のように全国から良い選手が集まった上にここまでストイックな生活を送って初めて、2回の春夏連覇、甲子園勝率8割近い成績を残すことができるということでしょうか。

携帯、スマホは禁止!

大阪桐蔭、広陵、愛工大名電といった全寮制の学校を始め多くの寮で携帯、スマホを禁止するというルールが取り入れられているようです。一番の理由は、やはり野球に専念するためには携帯、スマホは不要という考えがあるようです。

スマホというのはゲームやSNSなど時間が許す限りのめり込んでしまいがちですし、まして若い高校生ですから余計にはまってしまう可能性も高いでしょう。

また料金や通信料などの負担も親御さんにかけさせないという理由やSNSで余計な情報を発信したり、耳に入れないという配慮もあります。高校野球を指導する立場からすれば情報漏洩やネットの批判などから選手を遠ざけたいという思いもあるでしょう。

スマホの発達で多くの情報を得られるようになって便利になった反面、余計な情報もはいってくるでしょう。その結果、野球に専念できなくなることもありえます。

寮生でなければ所有していることもありますが、何のための全寮制かという観点に立てば普通の高校生なら持っていて当たり前となった携帯、スマホも強豪校の高校球児には不要ということです。

食事が辛い!

この食事が辛いというのは2つの意味があります。食事が美味しくないという点ととにかく食べさせられるという点です。

寮には寮母さんや食事を作っていくれる栄養管理士がいる学校もあり、こういったケースでは食事が美味しくないということはあまりありません。しかし栄養管理をするあまり味付けに飽きるといったことはあるみたいです。

また食事当番を寮生が行うケースは本格的な料理ではないので美味しいということはないでしょう。育ち盛りのスポーツ選手ですので質より量という側面もあるので我慢するしかないのかと思います。

もう1点は、ひたすら食事をとることで体を大きくする、パワーをつけるという考え方が浸透してきているため米をどんぶり3~4杯食べることを義務付けられているというようにとにかく食べさせられるという点です。それこそ育ち盛りの食べ盛りですので米1㎏以上を平気で食べる選手もいますが、少食の選手にはかなりきついようです。

食べるのも練習のうちということから仕方ない面もありますが、食べ残しもチェックされるようですので全寮制ならではの辛い点といえるかもしれません。

まとめ

高校野球部の寮は、

  • 全寮制
  • 一部の寮生、下宿

などがありますが、寮の中でも特に全寮制は規律や禁止事項も多く厳しい寮生活を余儀なくされます。これは野球に専念することや寮生活を通じて人格形成、人間教育も目的としているため仕方ない部分もあると思います。特に

  • 先輩後輩の上下関係が厳しい!
  • 外出禁止!
  • 携帯、スマホは禁止!
  • 食事が辛い!

といった点が、寮生活を送る上での辛い点に挙げられます。普通の高校生ならば体験しないことを厳しい寮生活を通じて体験することは確かに辛いと思います。特に1年生のうちは上下関係やひたすら雑用をこなすという点では「地獄」と言えるかもしれません。

しかし寮生活を送った選手たちがその後のプロの世界や社会人生活で役に立ったという声もあります。高校3年間の寮生活でしか体験できないことは後の人生においても貴重な経験となるでしょう。

悪いことばかりではないと思いますが、それにしても厳しい世界ですね。ここまでして甲子園、プロ野球選手という夢を追う選手を応援したいと思います。

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