メジャーリーグのサンディエゴ・パドレスに所属するダルビッシュ有投手はパドレスに移籍する前のシカゴ・カブス時代の2020年シーズンに日本人投手初となる最多勝のタイトルを獲得して脚光を浴びました。
2012年に日本ハムファイターズからメジャー移籍して12年目に突入するダルビッシュ投手は、かつて高校時代は甲子園でもスーパースターとして活躍、ノーヒットノーランも記録しています。そんなダルビッシュ投手の甲子園での勝利数、奪三振数、防御率などの通算成績について紹介します!
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ダルビッシュ有投手の経歴、プロフィール
名前 | ダルビッシュ・セファット・ファリード有(ゆう) |
投打 | 右投げ右打ち |
ポジション | 投手 |
出身地 | 大阪府羽曳野市 |
生年月日 | 1986年8月16日 |
身長 | 196cm |
体重 | 98Kg |
経歴 | 羽曳野ブラックイーグルス |
全羽曳野ボーイズ | |
東北高校 | |
ドラフト | 2004年日本ハム1位指名 |
小学校2年生時に大阪の羽曳野ブラックイーグルスで野球を始め、中学3年生時には全羽曳野ボーイズではエースとして全国大会でベスト8、世界大会でも3位と活躍、高校は宮城県の名門東北高校に入学します。
東北高校では1年の秋からエースナンバーを背負い東北大会で優勝、翌春の選抜大会に2年生エースとして出場します。以降は2年春夏、3年春夏と4季連続で甲子園に出場、3年時の2004年ドラフト会議で日本ハムファイターズからドラフト1位指名、契約金1億円、年俸1500万円+出来高5000万円で契約しました。
プロ入り後は日ハムで2011年までの7シーズン、93勝38敗防御率1.99の好成績でメジャー移籍、メジャーではレンジャーズ、ドジャース、カブスに在籍、2020年までの8シーズンで71勝56敗防御率3.47の成績を残しています。
2020年はナショナルリーグで最多勝のタイトルを獲得、2021年シーズンからはパドレスへ移籍します。プロ、メジャーでも輝かしい成績を残したダルビッシュ投手ですが、高校時代甲子園でも活躍しました。甲子園での成績を振り返ってみましょう!
ダルビッシュ有投手甲子園での通算成績
2年生春(平成15年75回選抜)
回戦 | 対戦校 | スコア | 勝敗 | 登板 | 成績 |
2回戦 | 浜名 | 〇2-1 | 勝利 | 先発 | 完投1失点 |
3回戦 | 花咲徳栄 | ●9-10 | - | 先発 | 6回9失点 |
甲子園初登板は初戦の2回戦静岡の浜名高校を相手に1失点完投勝利をおさめますが、3回戦では乱調。埼玉の花咲徳栄を相手に2回に5点を先制するものの失点を重ね6回9失点、同点で迎えた9回裏に救援投手が失点しサヨナラ負けで勝敗はつきませんでしたが敗退してしまいました。
試合数 | 投球回 | 被安打 | 奪三振 | 与四死球 | 失点 | 防御率 |
2 | 15 | 16 | 12 | 3 | 10 | 4.20 |
2年生春の成績は2試合に先発、15回を投げて1勝0敗、奪三振12、防御率4.20の成績。2年生ながら好投手との前評判でしたが、3回戦敗退はほろ苦い甲子園デビューとなりました。
2年生夏(平成15年85回選手権)
回戦 | 対戦校 | スコア | 勝敗 | 登板 | 成績 |
1回戦 | 築陽学園 | 〇11-6 | - | 先発 | 2回2失点 |
2回戦 | 近江 | 〇3-1 | 勝利 | 先発 | 完投1失点 |
3回戦 | 平安 | 〇1-0 | 勝利 | 先発 | 11回完封 |
準々決勝 | 光星学院 | 〇2-1 | 勝利 | 救援 | 3回1/3無失点 |
準決勝 | 江の川 | 〇6-1 | - | - | - |
決勝 | 常総学院 | ●2-4 | 敗戦 | 先発 | 完投4失点 |
1回戦は先発するも腰を痛めて2回2失点で降板、勝敗はつきませんでした。2回戦は完投1失点、3回戦は京都平安の2年生左腕服部投手との延長11回の投げ合いを完封で制します。
準々決勝は2年生控え真壁投手を6回途中から救援、後続を断ち切り勝ち投手。準決勝は登板はなく決勝戦では9回を投げ切りますが、4失点で茨城の常総学院に敗退、東北勢初の優勝はなりませんでした。2年生エースが決勝で敗退して泣きじゃくる姿が印象的でした。
試合数 | 投球回 | 被安打 | 奪三振 | 与四死球 | 失点 | 防御率 |
5 | 34回1/3 | 28 | 30 | 12 | 7 | 1.05 |
2年生夏の成績は4試合に先発、1試合を救援、34回1/3を投げて3勝1敗、奪三振30、防御率1.05の好成績。2年生エースながら甲子園の注目を浴びスーパースター選手として準優勝投手に輝きます。最上級生となる翌年の甲子園でも大きな期待がかかりました。
3年生春(平成16年76回選抜)
回戦 | 対戦校 | スコア | 勝敗 | 登板 | 成績 |
1回戦 | 熊本工 | 〇2-0 | 勝利 | 先発 | ノーヒットノーラン |
2回戦 | 大阪桐蔭 | 〇3-2 | - | 先発 | 6回2失点 |
準々決勝 | 済美 | ●6-7 | - | - | - |
3年生時の選抜では1回戦の熊本工業戦で史上12人目のノーヒットノーランを達成、12三振を奪って大会前からの前評判以上の本領を発揮しました。甲子園でのノーヒットノーランの達成者は2020年現在ではダルビッシュ投手が最後です。
続く2回戦は強打の大阪桐蔭との対決、6回2失点で救援の真壁投手にマウンドを譲り勝敗はつきませんでした。
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優勝候補でもあった東北高校は準々決勝まで進みますが、この試合ではダルビッシュ投手は肩の不調もあり登板回避します。試合はその後初優勝する愛媛の済美高校に8回まで先発の真壁投手が好投し、6-2のリードで9回裏まで進みましたが、9回裏に2点差まで追い上げられたのちにサヨナラ3ランを浴びてサヨナラ負けを喫しました。
試合数 | 投球回 | 被安打 | 奪三振 | 与四死球 | 失点 | 防御率 |
2 | 15 | 5 | 17 | 4 | 2 | 1.20 |
3年生春の成績は2試合に先発、15回を投げて1勝0敗、奪三振17、防御率1.20と好投しました。準々決勝で敗退しましたが、ここを乗り切れれば初優勝に手が届いたかもしれないだけに悔やまれる試合となりました。
3年生夏(平成16年86回選手権)
回戦 | 対戦校 | スコア | 勝敗 | 登板 | 成績 |
1回戦 | 北大津 | 〇13-0 | 勝利 | 先発 | 9回完封 |
2回戦 | 遊学館 | 〇4-0 | 勝利 | 先発 | 9回完封 |
3回戦 | 千葉経大付 | ●1-3 | 敗戦 | 先発 | 9回2/3 3失点 |
高校最後の甲子園となった86回選手権大会は1回戦から剛腕の名の通り圧巻な投球を披露します。1回戦滋賀の北大津、2回戦石川の遊学館と2試合連続の完封勝利、悲願の初優勝まで死角なしといえる大会序盤でした。
しかし3回戦の千葉経大付にまさかの落とし穴が待っていました。ダルビッシュ投手は8回まで無失点、1-0で迎えた9回表に味方の失策をきっかけに1失点と追いつかれ延長戦に突入します。
延長10回表にはツーアウトから2失点し万事休す、1-3で敗退しました。千葉経大付の好投手左腕松本投手は父親が監督を務めていることで親子鷹と話題になりましたが、松本親子の前に屈することとなりました。
試合数 | 投球回 | 被安打 | 奪三振 | 与四死球 | 失点 | 防御率 |
3 | 27回2/3 | 20 | 28 | 7 | 3 | 065 |
3年生夏の成績は3試合に先発、27回2/3を投げて2勝1敗、奪三振28、防御率0.65と2試合連続完封、3回戦8回2/3まで無失点という驚異の成績を残しました。しかしチームは春のサヨナラ負けに続いて3回戦でもあと一人からの悪夢を味わい、東北勢初の優勝はお預けとなりました。
甲子園での通算成績は4季連続出場で7勝2敗、87奪三振、防御率1.47という素晴らしい成績を残しました。特に12試合に登板し7試合で完投、うち4完封というタフさも見せています。
しかし4季連続の出場ならば10勝以上はしてもおかしくない実力でありながら7勝にとどまったのはもったいない気がします。敗戦した試合はいずれも2点差以内の接戦でしたので、あとほんの少し打線の援護があれば10勝は超えていたのでは二でしょうか?
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まとめ
メジャーリーグでも活躍するダルビッシュ有投手の高校時代、甲子園大会での通算成績について紹介してきました。
- 2年生時の春は1勝0敗、奪三振12、防御率4.20、3回戦敗退
- 2年生時の夏は3勝1敗、奪三振30、防御率1.05、準優勝
- 3年生時の春は1勝0敗、奪三振17、防御率1.20、ベスト8
- 3年生時の夏は2勝1敗、奪三振28、防御率0.65、3回戦敗退
- 甲子園には4季連続出場、7勝2敗、87奪三振、防御率1.47
という圧巻の数字を甲子園に刻んだダルビッシュ投手。通算7勝は意外に少ない気もしますが、2年生の夏には準優勝も果たします。
甲子園のスーパースター、スーパーアイドルはその後2004年に日本ハムからドラフト1位指名、2012年にメジャー移籍しました。
2020年は日本人初のメジャーリーグ最多勝利のタイトルを獲得しました。2021年からはパドレスでプレー、2023年のWBCでは侍ジャパンとして出場、優勝に貢献しました。
年齢的にもベテランの域に達しましたが、さらなる活躍を期待したいですね!