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高校野球地方大会激戦区ランキング、甲子園への道が険しい都道府県は?

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高校野球で最も注目される全国大会が夏の甲子園、全国高校野球選手権大会です。ご存知のようにこの夏の甲子園に出場するには、各都道府県で毎年7月に開催される地方大会、予選を勝ち抜かなければなりません。

そして負ければ3年生は引退、ほとんどの球児が敗戦して涙を流すのもこの地方大会です。しかし都道府県によって参加校数が異なるため、勝ち抜かなければならない試合数もそれぞれです。

ではどこの都道府県が激戦区なのか?勝ち抜きやすい県は?をランキングにしてみました。早速見ていきましょう!

高校野球地方大会激戦区ランキング上位10都道府県は?

激戦区となる都道府県は地区予選となる地方大会の参加校数が多いことから、ある程度人口に比例します。このため上位は政令指定都市のある都道府県が占めることとなります。2019年第101回大会の参加校数でランキングしてみました。

順位都道府県参加校数
1位愛知県188校
2位神奈川県181校
3位大阪府174校
4位千葉県163校
5位兵庫県161校
6位埼玉県152校
7位東東京140校
8位福岡県133校
9位西東京131校
10位静岡県111校

愛知県の188校が意外にも最多校数で最も激戦の県となりました。次いで神奈川県、大阪府と続きますが、人口で言えば愛知県約750万人に対して神奈川県約910万人、大阪府約880万人と愛知県の参加校数が飛びぬけて多いと言えます。

この上位3府県は甲子園での戦績も輝かしく、愛知県は中京大中京、東邦、愛工大名電が平成の甲子園で優勝を果たしています。さらに大阪府も履正社は令和初の優勝校、大阪桐蔭、上宮、近大付が平成の甲子園で優勝、さらにPL学園、浪商といった強豪校も昭和に何度も優勝を果たす全国区の強豪校でした。

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神奈川県も横浜、東海大相模が平成の甲子園で優勝、甲子園出場すれば毎回優勝候補に挙げられる全国区の強豪校です。

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4位の千葉県、6位の埼玉県は東京都の周辺に位置し通勤、通学圏ということもあり人口も多く校数が多いのもうなずけます。5位の兵庫県は甲子園の地元、神戸市もあることから人口も多く、報徳学園、東洋大姫路といった強豪校や戦前からも複数の優勝校を輩出しています。

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東京都は東と西にわかれるものの両地区合計で271校と首都だけあって断トツの校数で、東西に分けても東東京7位、西東京9位の激戦区です。8位の福岡県も九州最大の都市であり人口も九州で断トツの500万人超です。

さて上位9位まではプロ野球チームの本拠地ということも特徴ですが、10位にはプロ野球チームのない静岡県がランキングされました。東京、神奈川と愛知に挟まれているため人口の約360万人と上位9都道府県に次ぐ多さです。

激戦区の定義があるわけではないですが、やはり10年ごとの夏の選手権の記念大会で東西あるいは南北に分かれて予選が行われる8位の福岡県より上位の府県と東西東京が激戦区といえるのではないでしょうか?

記念大会以外でのこれらの激戦区ではノーシードから勝ち抜くまで8連勝する必要があります。甲子園への道がいかに険しいかを物語っています。

高校野球激戦区ランキング下位10都道府県は?

続いて参加校数が少ない都道府県、ランキングの下位10位はどうなっているでしょうか?

40位和歌山県39校
40位島根県39校
40位佐賀県39校
43位奈良県38校
43位香川県38校
45位山梨県36校
46位福井県30校
47位徳島県30校
48位高知県26校
49位鳥取県23校

野球王国と言われた四国のうち香川県、徳島県、高知県の3県の参加校数が少ないのは意外でした。香川県は高松商業、尽誠学園、徳島県は徳島商業、池田、高知県は明徳義塾、高知、高知商業といった全国区の強豪校がひしめく激戦区かと思いきや参加校数が少ない分、県内の戦力が集中しやすいのかもしれません。

さらに智辯和歌山や古くは箕島といった優勝経験校が多い和歌山県も39校、同じく平成に優勝経験がある天理、智辯学園の奈良県は38校、佐賀北、佐賀商業と平成に2回の夏制覇を果たした佐賀県も38校と参加校数と全国の戦績には相関性はないといえるでしょう。

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参加校数ランキング下位の10県は、人口数も奈良県以外は100万人未満ですが、甲子園での戦績を見る限りでは野球熱の高い県なのでしょうか?山梨、福井以外は西日本の県が集中しており、かつての高校野球が西高東低のイメージが強かった一因になっているように思えます。

地区予選を5回ないし6回勝ち続ければ甲子園に行けるという点では、激戦区に比べれば甲子園に行きやすいということは言えるかもしれませんが、それなりの強豪校が立ちはだかるという点では参加校数が少ないから簡単という訳にはいかないでしょう。

高校野球激戦区ランキング10位から39位の都道府県は?

上位と下位それぞれランキング10位を見てきましたが、それ以外のランキングはどうなっているでしょうか?

11位南北海道105校
12位茨城県93校
13位広島県90校
14位北北海道85校
15位長野県84校
16位新潟県77校
17位福島県75校
17位京都府75校
19位鹿児島県70校
20位宮城県67校
21位岩手県66校
21位岐阜県66校
23位沖縄県64校
24位三重県62校
24位群馬県62校
26位栃木県59校
26位岡山県59校
28位山口県58校
28位愛媛県58校
28位熊本県58校
31位青森県57校
32位長崎県55校
33位滋賀県49校
33位宮崎県49校
35位山形県48校
35位富山県48校
37位秋田県44校
37位石川県44校
37位大分県44校

11位の南北海道、14位の北北海道は両地区合わせて190校あり南北に分けるのも理解できますが、何より面積が広すぎるため予選を行うのも一苦労という側面もあります。日本ハムファイターズが本拠地としており、北海や駒大苫小牧といった強豪校もあり近年では激戦区の様相も呈しています。

意外だったのはプロ野球チーム広島カープの本拠地である広島県の参加校数は思ったほど多くなく、高校野球も強いイメージですが、ランキングでは13位と100校未満でした。広陵、広島商業など強豪校が多いという点では激戦区の一つと言えるでしょう。

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茨城県は93校と12位にランキングされていますが、同じ北関東の栃木59校、群馬62校に比べても参加校数がかなり多く、人口も広島県とほぼ同じ280万人とそこそこの激戦区です。常総学院や取手二高といった優勝経験校もあり両校で監督を務めた木内幸男監督の手腕が際立っているともいえますが、勝ち抜くのは容易ではない参加校数です。

東北楽天ゴールデンイーグルスが本拠地としている仙台市のある宮城県は67校とランキング20位でした。仙台育英、東北高校の2強が宮城県の高校野球をけん引していますが、この2強の壁があるとはいえ激戦区というほどの参加校数ではありません。むしろ東北では宮城県より福島県の方が参加校数が多いのも意外です。

長野県、福島県、新潟県の校数が多いのも面積が広く人口が比較的多いのが要因にあります。寒冷地のため甲子園での戦績も目立ったものはありませんが、長野の松商学園、福島の聖光学院、新潟の日本文理といった甲子園常連校も存在します。

これらの都道府県は参加校数はさほど多くなく激戦区とはあまり言われませんが、福島県の聖光学院、青森県の八戸学院光星のように夏は連続出場するような都道府県でないかぎり、どこの高校にも甲子園出場のチャンスがあると言えるかもしれません。

まとめ

全国高校野球選手権大会、いわゆる夏の甲子園へ出場するには各都道府県の地方大会を勝ち抜かなければいけません。この地方大会は都道府県により参加校数が大きく異なります。

参加校数が多い分勝ち抜くのが大変ですが、どこが激戦区なのか?ランキングしたところ

  • 1位は188校の愛知県、2位は181校の神奈川県、3位は174校の大阪府がトップ3
  • 4位千葉県、5位兵庫県、6位埼玉県、8位福岡県までは夏の記念大会では2地区に分けられる激戦区
  • 7位東東京、9位西東京も参加校数が130校を超すため1回戦から8連勝しないと甲子園に行けない激戦区
  • 激戦区ランキング下位10県は参加校数40校未満、しかし全国区の強豪校も多数ある

といった特徴がありました。参加校数が多い都道府県はそれだけで激戦区といえますが、一方で参加校数が少ない県は勝ち抜かなければいけない回数は5~6回でよいもののそれなりの強豪校も存在します。

しかしトップ3の愛知、神奈川、大阪は甲子園での勝利数、優勝回数がトップクラスの高校が多数存在します。これらの強豪校にとっても勝ち抜くのが多変ですが、それ以外の高校にとっても強豪や参加校数が多いという点で特に甲子園への道が険しい激戦区といえるでしょう。

激戦区の府県は代表校2校にしてもよいような気もしますが、代表校1校というのも夏の甲子園の醍醐味でもあります。だからこそ記念大会が盛り上がると言えるかもしれないですね。

以上、激戦区ランキングでした!

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