上達編

野球用具の名前や意味、特徴は?これを理解すれば上達も早くなる?!

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硬式球とグラブ

まず野球をするために必要なものとは何でしょう?

と誰でも知っていることかと思いますが、まずはボール、バット、グラブが最低限必要です。これら以外にも野球で使用される用具はさまざまです。攻撃と守備でも使用する用具は変わりますし、ポジションによっても変わります。

ボールの硬式、軟式でもグラブ、バットなどの仕様も異なります。ここではどんな場面でどんな用具が必要となるのか、野球用具一式の名前や意味とは?その特徴を知ることで技術上達に役立てましょう。

ボール

ボールはプロ野球や社会人、大学、高校野球で使用されている硬式球から小学生、中学生の野球部やクラブで使用されている軟式球や準硬式球などがあります。以下にそれぞれのボールの特徴について紹介します。

硬式球

ゴムやコルクの芯を糸でぐるぐる巻いたものを牛皮で覆った非常に硬いものです。ご存知のようにプロ野球、社会人、大学、高校野球など国内のメジャーな野球に使用されています。重さは140g台とボールの中では一番重いです。

とにかくボールが硬く反発力があるので飛距離がある分、身体に当たった時は危険でもあります。僕はノックの時にイレギュラーバウンドが顔に当たり歯が折れました・・・へたくそと言われればそれまでですが、取扱注意です。

軟式球

ゴム製で中が空洞のもの。社会人、大学、高校でも軟式野球はありますが、草野球や中学校、小学校で主に使用されています。ゴム製ですので危険性は低いですが、ダイレクトに身体に受けるとそこそこ痛いです。重さは130g台とボールの中では一番軽いです。

中身が空洞なので反発力は硬式球に比べて低いため、打撃戦になりにくいのが特徴です。それでも金属バットならそこそこ飛距離を出すことも可能です。

準硬式球

硬球と同じ中身でありながらゴムで覆われたものです。ゴム製でありながら中身がつまっていますので相当硬いです。大学、社会人などでは準硬式野球部もあります。重さは140g台と硬式球と同じくらいかやや軽いです。

初めて野球をする方はまず軟式球から始めるのが一般的です。価格も軟式球が一番手ごろで200~300円台で購入できます。野球の普及にも一役買っています。

しかし野球の醍醐味はやはり硬式球です。硬いがゆえに危険性も指摘されますが、打球の飛距離やスピード、投手の変化球の多彩さは軟式球とは比較になりません。

バット

こちらも大きく分けて木製、金属製、竹製があります

木製バット

アオダモ、ホワイトアッシュ、メープルといった素材があり、主にプロ野球、社会人、大学の硬式野球で使用されます。このクラスですと技術があり硬式球を使用するので木製バットでも飛距離が出ますが、その分折れやすいため経済的ではありません。

高校以下のアマチュア野球で使用することはまずないでしょう。プロ入りを目指す選手が練習用に使用するということもありますがまれです。

金属バット

高校以下や草野球で使用されるのはこの金属バットが主流です。なんといっても耐久性に優れているのと飛距離が全然違います。高校以下では試合用の使用が認められています。耐久性と言う点で経済的なことがメリットですが、硬式用ともなると折れにくい重いバットになるのでやや高価になります。

竹製バット

文字通り竹製のバットです。何より折れにくいため経済的な点と芯で捉えないと球を打った時の振動が大きく手がしびれます。高校野球のみならず大学、社会人の練習用に使用されます。中学でも使用するケースもあるようですが、あくまでも芯で捉えるための練習用です。

個人的には、木製バットを使用した経験はなく、小中高と金属バットでした。特に硬式用はバットも重くなるのでうまく使いこなせていなかったように思います。それでも芯で捉えた時の飛距離は目を見張るものがあり、技術がなくてもそこそこ飛距離が出るので楽しいです。

一方、高校の時には練習用竹製バットを使用しましたが、下手くそなため毎回手がしびれ、打球も飛ばず使用は避けていました。また冬場に素手で竹製バットを握ってバッティング練習などしようものなら、本当に手が痛かった思い出があります。

しかし肝心のバッティング技術を磨くなら、芯でとらえるために竹製バットで練習してもよいでしょう。ただ上手くいかないと本当に嫌になるので、自分のレベルと相談しましょう。

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またバッターのタイプによって、長距離打者は遠心力を利用するために長め、重めのバット、短距離打者はバットコントロールを重視するために短め、軽めのバットを選びます。何よりも一番振りやすいものを選ぶことが大事ですね。

グラブ

軟式用、硬式用と使用球ごとに大きく分けられます。一般的に硬い硬式用は皮が厚めで重量もありますが、軟式用は皮が薄めで軽量になります。当然、硬式用の方が価格は高いです。軟式、硬式ともにポジションによってグラブの形式が変わります。

本格的な野球でなければオールラウンド用のグラブでも十分野球はできます。しかしポジションごとにそれぞれ打球や送球の違いがあるため、ある程度ポジションが決まれば用途を合わせてグラブ選びをすることになります。ここではポジション別のグラブの名前、特徴についてお伝えします。

投手用

ざっくりと言って大きめのものと小さめのものに分かれます。共通しているのは親指と人差し指の間の網目(ウェブ)は外から見えないように1枚の皮で覆われたタイプであることとボールの捕球部分(ポケット)が深めですが、これは球種、球の握りが見えないようにするためです。

大きさについては投げるときのバランスを考慮して引き手(グラブ側の手)に大きめのものを選ぶことを優先するか、バント処理などフィールディングがしやすいように小さめのものを選ぶことを優先するかで異なります。

引き手に大きめなものを選ぶことで、投球時の勢いを生み出します。逆に引き手にグラブをはめず投球してみるとわかりやすいと思いますが、勢いが全然異なりますしバランスが取りにくいです。

小さめのものは、打球処理の時に内野手と同様に捕球してから送球しやすい面がありますが、大き目のものにするか小さめのものにするかは、投げやすさを第一に選ぶことが重要です。

捕手用(キャッチャーミット)

毎回速球を捕球することと本塁での接触プレーも考慮してかなり皮自体に厚みがあります。また人差し指から小指までわかれてなく頑丈な造りとなっています。ポケットも深め、捕球しやすいように大きめのサイズなのが特徴ですが、プロレベルになると変化球への対応や盗塁時に素早く送球できるようにポケットも浅め、大きさもコンパクトになる傾向があるようです。

なおキャッチャーミットは右利き用しかありません。ルールで右利きしか認められていないわけではないのですが、左利きが圧倒的に不利だからです。

キャッチャーが盗塁時に二塁へ送球するときには、右利きなら右足を後ろに引いて投げる半身をとりますが、左利きだと逆に左足を引く形になります。この時左利きだと1塁走者の動きが見にくくなります。

さらに三塁への送球時は内野手とは逆で左利きでは投げにくく、本塁のクロスプレーではミットが一塁側にある分タッチまでのロスがあります。

以上の理由からキャッチャーは右利きが定説になっています。

一塁手用(ファーストミット)

一塁手は何よりも野手からの送球を受けることがメインですので、縦に長くキャッチャーと同じで指が分かれていないのが特徴です。送球をこぼさないようにポケットも深めですが、皮の厚みはキャッチャーミットほどはありません。

一塁手は左利きの選手も多いですが、これは二塁三塁へ投げるときに他の内野手が一塁に投げるときと同様、身体を向きなおす必要がないことが有利です。もっとも左利きの選手のポジションが右利きの選手より少ないため左利きの選手が収まりやすいこともあるでしょう。

内野手用

セカンド、ショート、サードでも特徴はわかれます。ホットコーナーと言われるサードは速い打球も多いのでポケットは深めです。衝撃を和らげるためウェブは網目(十字タイプ)のものが主流です。

セカンドは連携、中継プレーが多いことや、守備範囲も広いため捕球から素早く投げられるようポケットは浅めで重さも軽めになってます。またグラブトスがしやすいようウェブも網目のものではなく一枚の皮になっています。

ショートはサードほどではないものの強い打球も多く、またセカンド同様、連携、中継プレーも多いのでサードとセカンドの特徴を取り入れた中間くらいの造りになっているのが特徴です。

僕は内野手しかしたことがありませんので、セカンド用、サード用のグラブを使用していました。中学ではサード、高校ではセカンドでしたので、サード用に比べてセカンド用が小さく感じたものです。

実際、サード用は打球が取りやすかった用に記憶しています。セカンド用はポケットが浅いので、技術がなかったこともありますが、よくぽろぽろ落球していました。半面、ゲッツーや中継プレイでは捕ってから素早く投げやすかったのも体感として残っています。

なお内野手用グラブも右利き用しかありません。試合中は、内野手は打球を捕ってから一塁に投げることが圧倒的に多いです。

左利きですと捕球してから身体を一塁側に向きなおす手間が発生します。内野手は捕球後すぐに一塁へ投げる必要があるため、このわずかなロスは不利に働きます。

外野手用

自分の頭を超える飛球や前進しながら低いゴロを捕球して送球しやすいように全体的に指は長めで大きめなサイズのものが特徴です。また外野手が落球すると内野と距離がある分、走者がよりホームに近い塁へ進塁しやすくなるため、落球しにくいようポケットは深めです。

ネット際の大きな飛球を外野手がジャンピングキャッチするシーンをテレビなどで見かけますが、あれも外野手のグラブの指が長めなことが有利に働いているからです。

以上、ポジション別にグラブの形式が変わることに触れましたが、左右のグラブについては、先にも触れましたようにルールで認められていないわけではありません。

甲子園の長い歴史では左利きの内野手や捕手が出場したこともあります。その時は話題になったくらいですので、いかに左利きの内野手、捕手が珍しいのかがわかります。

もっとも重要なのは自分の手の大きさに合うか、捕球しやすいかという点でグラブ選びの判断重要材料にすることです。使ってみないとわからない部分もありますが、慎重に選ぶようお薦めします。

ユニフォーム

チームに属して本格的に野球をするには、当然ユニフォームが必要になります。ユニフォームには練習用(主に白地)と試合用がありますし、ユニフォームに合わせて帽子、アンダーシャツ、ストッキングも変わるケースがあります。

また高校野球では練習用のTシャツを使用するケースもあります。特に強豪校、伝統校ではこの練習用Tシャツにも「威厳」があります。Tシャツは黒や赤、紫などその高校のカラーに校名、キャッチフレーズがプリントされているものが多いです。

練習用ユニフォーム

練習用は小学生など所属するチームによっては体操着などを使用することもありますが、通常白地のユニフォームにアンダーシャツ、ストッキング、ソックスが必要です。毎日練習に使用するならこれらを複数枚そろえる必要があります。

僕自身は、練習用ユニフォームは2着、アンダーシャツ、ソックス等は4~5着揃えていました。当然、ユニフォーム2着ですとほぼ毎日洗濯しないと回していけませんので、自分で洗濯して干していました。といっても洗濯機を回すだけですが、これくらいは自分でやりましょう!

試合用ユニフォーム

試合用は部活動なら学校から貸与されるケースも多いですが、クラブチームや高校野球になると自前で購入するケースがほとんどです。この場合、チーム名や学校名が刺繍で入ったりデザインも統一されますので、練習用よりも割高になります。

連戦になれば複数枚必要ですが、まず1着は購入しなければなりません。また夏用には風通しの良いメッシュ生地を購入する場合があります。

試合用ユニフォームは連戦にならないかぎり1着でも回せます。現在なら乾燥機能のついた洗濯機もあるので、こまめに洗濯すれば1着でも十分ですが、強豪チーム、強豪校では連戦や予備として2着はあった方がよいでしょう。

この試合用ユニフォームは、強豪チーム、強豪校は伝統的なものですのでまさに球児が憧れるものでもあります。逆に対戦相手からすれば「脅威」と言いますか、圧倒されることもあります。試合用ユニフォームは、単なるアイテム以上の意味合いも強くあるのではないでしょうか。

スパイク

ポイントスパイク

小中学校ではソールにゴム製のいぼのついたポイントスパイクを使用します。次に説明する金具製に比べて安全面と軽量な点で優れていますし、価格も割安です。グリップ力という点では金具製には劣りますが、金具製は逆にグリップ力が強いため小学生には使用が認められていません。

金具製スパイク

中学の硬式や高校生以上では、土のグラウンドでの使用が多いため鉄製の爪がソールに数個取り付けられた金具製スパイクを使用します。金具製のほうが高価になります。土に刺さることでグリップ力は強いですが、足や膝への負担は大きいです。

僕も最初は慣れるまで時間がかかりました。スライディングする際は爪が土に刺さらないようスパイクのソールの横側を地面に滑らせるような技術も必要です。

人工芝には向いていないので、プロ野球選手はグラウンドによってポイント製と金具製を使い分けています。最近では、足や膝への負担を考慮してポイント製を使用する選手が多いようです。

なおスパイクは練習、試合と同じものを使用しますので、消耗も早いです。つま先に「P皮」と呼ばれるアルファベットのPの形をしたカバーを軸足側(右利きの選手なら右足)を装着することをお勧めします。

通常、軸足のつま先は投手も打者も地面に接地する頻度が高いので、P皮を装着することでスパイクのつま先の消耗、破損を防ぐことになります。ぜひお試しください。

その他

上記以外に、

  • キャッチャーマスク
  • キャッチャー用プロテクター(上半身をガード)
  • キャッチャー用レガーツ(膝から足首までをガード)
  • ヘルメット(打者用、捕手用)

などがありますが、こちらはチームから貸与されるケースがほとんどですので購入するケースは少ないでしょう。また用途には大きな違いはありません。打者用ヘルメットも昔は投手側の片耳のみ(右打者なら左耳)カバーされていたものもありましたが、高校野球では両耳カバーが義務付けされています。

また最近のアマチュア野球では、

  • バッティング用グラブ(革製の手袋)
  • エルボーガード
  • 打者用レガーツ

なども使用されます。バッティング用グラブは個人用に購入するのが一般的で、選手によっては使用しないこともあります。バットが滑らないようにする効果もありますが、デッドボールの衝撃を和らげたり、走者としてもスライディングの時に手を守る役割もあります。

エルボーガード、打者用レガーツはチームから貸与されるケースが多いでしょう。このエルボーガードは、投手側の肘(右打者なら左腕)に着用してデッドボール時の衝撃を和らげる効果があります。打者用レガーツも投手側の脚に着用して自打球が脚に当たった時の衝撃を和らげます。

僕自身が現役だったころは、これらの用具はまだありませんでした。正確にはバッティング用グラブはプロ野球選手などが使用するものでした。硬式球などの危険性を少しでも排除するよう配慮されて導入されていった経緯があります。

野球は小さなボールを扱いますし、まして硬式球となると危険性が高まりますので、身体を守るための用具は他の球技に比べて格段に多いかと思います。

以上のように野球用具一式の名前や意味とその特徴をおさえることでケガ無く野球を楽しみましょう!

まとめ

  • ボールは硬式球、軟式球、準硬式球があり、使用球によって野球の質が大きく異なる
  • バットは木製、金属製、竹製がありそれぞれの特徴によって使い分ける
  • グラブはポジション別に使用する型が大きく変わりそれぞれ意味がある
  • ユニフォームは練習用、試合用で揃える着数も異なる
  • スパイクはポイントスパイク、金具製スパイクがありグラウンド条件や小中高などの各段階によってスパイクの種類が変わる

野球の用具には当然ですが、その用途によって選び方も変わってきますし、使用するボール、練習用・試合用、守備位置、選手の個性によっても用具の形式が変わります。一つのスポーツでこんなにも用具の形式が変わるのは野球だけではないでしょうか?

野球の用具一式にはどんなものがあるかを知り、それぞれの用具の名前や意味とその特徴を理解して自分のプレースタイル、ポジションに合ったものを選ぶことは重要ですし、身体の安全を守り技術の向上のためにも慎重に選ぶことが野球を楽しむための第一歩です。

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