巨人のエース菅野智之投手は、2024年契約交渉で年俸4億円で更改しました。2020年年俸額は6億5千万円で球界最高額プレーヤーを維持しました。
2021年にはポスティングによるアメリカメジャー移籍を目指していましたが、条件が折り合わず巨人残留が決定。契約更改では単年契約の8億円にアップ。
当時の球界最高年俸はメジャーのニューヨークヤンキースから東北楽天ゴールデンイーグルスに復帰が決まった田中将大投手の9億円に譲りました。
2022年以降は年俸ダウンが続きましたが、ここまでの生涯年俸の推移を菅野投手のプロフィール、通算成績とともに振り返ってみましょう!
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菅野智之投手のプロフィール
菅野智之投手は、2012年にドラフト1位で読売巨人軍に入団、入団1年目の2013年から1軍登板を果たしました。プロフィールについて見ていきましょう。
名前 | 菅野智之(すがの ともゆき) |
誕生日 | 1989年(平成元年)10月11日 |
投打・ポジション | 右投右打・投手 |
出身 | 神奈川県相模原市 |
出身校 | 東海大相模高校(神奈川)→東海大学 |
身長・体重 | 186㎝、95㎏ |
ドラフト年、順位 | 2012年1位 |
有名な話ではありますが、巨人軍原辰徳監督は菅野投手の母方の伯父、元東海大相模高校の野球部監督原貢氏は菅野投手の祖父にあたります。野球一家の血を引き継ぎ、祖父が監督を務め伯父の辰徳氏と親子鷹でかつて甲子園を湧かせた東海大相模高校に入学します。
東海大相模高校での甲子園出場はなく系列の東海大学へ進学します。大学時代には大学日本代表にも選ばれるなど明治大学の野村祐輔投手(広島)、東洋大学の藤岡貴裕投手(千葉ロッテ→日ハム→巨人)と大学ビッグ3として注目されました。
大学4年時の2011年ドラフト会議では、当然ドラフト1位候補として注目を浴びます。そして伯父の原辰徳氏が監督を務める読売巨人軍が単独1位指名となるか話題となりましたが、日ハムが果敢に1位指名を強行。巨人、日ハムが競合の末、抽選で当たりくじを引いた日ハムが交渉権を獲得しました。
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ところが菅野投手は日ハムへの入団を拒否し、1年間浪人します。1年間の浪人生活後の2012年ドラフト会議で晴れて巨人から単独1位指名、無事巨人へ入団を果たします。
1年間の浪人生活をものともせず入団1年目の2013年から菅野投手は先発投手として活躍します。年度別の成績を見てみましょう。
菅野投手の年度別成績は?
入団1年目から2023年シーズンまでの菅野智之投手の年度別成績は以下の通りです。
年度 | 登板 | 先発 | 完投(完封) | 勝利 | 敗戦 | 防御率 |
2013 | 27 | 26 | 1(0) | 13 | 6 | 3.12 |
2014 | 23 | 23 | 3(0) | 12 | 5 | 2.33 |
2015 | 25 | 25 | 6(2) | 10 | 11 | 1.91 |
2016 | 26 | 26 | 5(2) | 9 | 6 | 2.01 |
2017 | 25 | 25 | 6(4) | 17 | 5 | 1.59 |
2018 | 28 | 27 | 10(8) | 15 | 8 | 2.14 |
2019 | 22 | 22 | 3(1) | 11 | 6 | 3.89 |
2020 | 20 | 20 | 3(3) | 14 | 2 | 1.97 |
2021 | 19 | 19 | 2(1) | 6 | 7 | 3.19 |
2022 | 23 | 23 | 0 | 10 | 7 | 3.12 |
2023 | 14 | 14 | 0 | 4 | 8 | 3.36 |
通算 | 252 | 250 | 39(21) | 121 | 71 | 2.50 |
1年目から27試合登板、チームトップタイの13勝をあげ新人とは思えない成績をおさめました。しかしこの年は16勝をあげたヤクルトの小川泰弘投手が新人王を獲得、阪神の藤浪投手とともに新人特別賞を受賞します。
2016年は唯一2桁勝利に届きませんでしたが、この年は味方打線の援護がなく防御率は2.01と最優秀防御率のタイトルを獲得します。この年以外にも2014年、2017年、2018年と過去4回も最優秀防御率のタイトルを手にし、通算でも2.36という驚異的な数字を残しています。
2017年17勝、2018年15勝、2020年14勝と最多勝利のタイトルを3回獲得、このほか2014年、2020年のリーグ優勝時にはMVPも受賞しています。さらにベストナインを2014年、2017年、2018年、2020年と計4回、ゴールデングラブ賞も2016年から3年連続、2020年の計4回受賞しました。
2020年は3回目の沢村賞の受賞を逃したものの2017年、2018年には沢村賞を2年連続で受賞します。
過去8年のキャリアで先発投手としてローテーションをきっちりこなし、数々のタイトル、受賞を手中におさめてきた菅野投手は、球界を代表する投手にまで飛躍しました。2020年の年俸は6億5千万円と名実ともに球界ナンバー1選手まで上り詰めます。
コロナ禍により120試合に短縮された2020年のシーズン成績は14勝で最多勝、防御率は1.97という驚異的な数字を残しました。3度目の沢村賞は中日の大野雄大投手に譲ったものの、最多勝、MVPを獲得してチームの2連覇に大きく貢献しています。
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しかし2021年は6勝と勝利数を減らし、2022年は10勝と2桁勝利に復帰しますが、2023年は4勝とここ数年はやや低迷気味の成績となりました。
球界ナンバー1だった年俸額は、2021年契約更改で東北楽天に復帰した田中将大投手の9億円に抜かれてしまいましたが、8億円という破格の金額で更改しました。
ただし2022年以降は成績も振るわず年々ダウンしてしまいます。菅野投手のここまでの生涯年俸推移はどうなっているでしょうか?見ていきましょう!
菅野投手の生涯年俸推移は?
菅野智之投手は2013年に契約金1億円、年俸1,500万円の上限金額で契約しました。以降の年俸推移は以下の通りです。
年度 | 年俸(推定) |
2013 | 1,500万円 |
2014 | 7,000万円 |
2015 | 1億1,000万円 |
2016 | 1億3,000万円 |
2017 | 2億3,000万円 |
2018 | 4億5,000万円 |
2019 | 6億5,000万円 |
2020 | 6億5,000万円 |
2021 | 8億円 |
2022 | 6億円 |
2023 | 5億円 |
2024 | 4億円 |
通算 | 46億500万円 |
1年目に1,500万円だった年俸は2年目には4倍超の7,000万円、3年目にはあっさり1億円を超え、以降も年俸は右肩上がりで推移していきます。特に最多勝、最優秀防御率、沢村賞、ベストナイン、ゴールデングラブといったタイトルを受賞した2017年、2018年の翌年の年俸は大幅増となっています。
2018年の年俸は前年のほぼ倍増となる2億3,000万円から4億5,000万円、2019年は一気に2億円増の6億5,000万円と球界最高年俸額まで到達しました。
この金額はかつて横浜ベイスターズで活躍した大魔神佐々木主浩投手のもつ日本プロ野球の日本人選手最高金額に並ぶと同時に、巨人時代の松井秀喜選手の日本人選手の球団最高額6億1,000万円を超えるものです。
2019年の成績は登板数、勝利数、防御率ともに前年を下回る成績で、2020年年俸は現状維持の6億5,000万円でしたが、球界ナンバー1をキープしています。
そして2020年オフにはポスティングによるアメリカメジャーリーグへの移籍を目指しましたが、単年契約8億円で巨人に残留。MVP、最多勝にゴールデングラブ賞、ベストナインとタイトルを獲得、かつて巨人に在籍したペタジーニ選手の7億2,000万円を上回る年俸となりました。
しかし2021年以降は、成績もふるわず毎年1億円以上の減俸で6億円、5億円、4億円と最高額の半分まで落ち込みます。
それでも現役12年間での年俸総額は46億5,000万円と日本球界だけで年平均3億円以上の金額は日本球界最高峰といえます。年齢的にもまだまだ現役は続けられるでしょうから、年俸額のⅤ字回復に期待したいところです。
まとめ
2020年以降、巨人軍はセリーグの優勝を逃しましたが、エース菅野智之投手の成績も合わせるように低迷、年俸額は、2021年8億円から毎年1億円以上のダウン。
ここまでの菅野投手の年度別成績、生涯年俸を振り返ってみましたが、
- 入団1年目から2桁勝利をあげ、2016年を除きすべての年度で2桁勝利を達成、通算防御率は2.36と安定した成績をあげている
- 2018年、2019年には最多勝、最優秀防御率、沢村賞、ベストナイン、ゴールデングラブと主要タイトルを獲得
- 2020年は最多勝、MVPのタイトルを獲得
- 入団3年目で1億円超え、2018年、2019年は連続して約2億円の大幅アップ、2019年、2020年年俸は球界最高の6億5,000万円
- 2021年以降は成績も振るわず6億円、5億円、4億円と大幅減が続く
入団以来、球団のエースとして活躍してきた菅野投手の通算成績や年俸推移も超一流です。ここ数年は振るいませんでしたが、年齢的にもまだまだ上昇する余地も十分あるでしょう。
2024年までの年俸総額46億5,000万円も日本人プレーヤーとして破格ですが、まだまだNPBでの活躍は続きそうです。