2020年第91回都市対抗野球大会が11月22日に東京ドームで開幕、12日間の熱い戦いが繰り広げられます。コロナ禍により社会人日本選手権、全日本クラブ選手権は中止、2020年の全国大会は都市対抗のみとなりました。
都市対抗野球大会も例年は7月下旬に開催されていましたが、2020年は開催が予定されていた東京五輪に合わせてもともと日程は11月22日開幕とされていました。社会人日本選手権、全日本クラブ選手権の2つの大会は4月2日に中止が決定されましたが、都市対抗は何とか開催までこぎつけました。
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新型コロナウイルスの感染予防対策として入場制限や都市対抗の華である応援合戦も禁止、いつもと異なる雰囲気の中、いよいよ都市対抗野球大会が始まります。今大会の優勝候補やチームの下馬評は?10月26日のドラフト会議でプロから指名された選手は何人出場するのか?紹介、予想します!
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第91回都市対抗野球大会日程と組み合わせ
10月24日に組み合わせ抽選が行われ1回戦16試合のカード、12日間計31試合の日程が以下のように決まりました。1回戦各ブロックから見てみましょう。
Aブロック(括弧内の数字は出場回数)
番号 | 日 | 時間 | チーム | 都市 | vs | チーム | 都市 |
1 | 11月22日 | 14:00 | JFE東日本(24) | 千葉市 | 三菱自動車倉敷オーシャンズ(8) | 倉敷市 | |
2 | 18:00 | トヨタ自動車(22) | 豊田市 | セガサミー(11) | 東京都 | ||
3 | 11月23日 | 10:00 | Honda鈴鹿(25) | 鈴鹿市 | 日本生命(61) | 大阪市 | |
4 | 14:00 | 東芝(42) | 川崎市 | NTT西日本(31) | 大阪市 |
前回大会優勝のJFE東日本は予選が免除され推薦チームとして出場しますが、前回大会決勝でJFE東日本に敗れた準優勝のトヨタ自動車、前回大会ベスト4の東芝、さらに今大会最多出場、都市対抗優勝回数4回の日本生命がはいるなどの激戦ブロックとなりました。
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さらにNTT西日本は昨年の都市対抗、日本選手権ともにベスト8、Honda鈴鹿も5年連続の出場、セガサミーは元広島の西田真二監督が指揮をとるなど1回戦の好カードが目白押しです。
トヨタ自動車は2020年ドラフト会議で広島1位指名の栗林良吏投手、日本生命は同ドラフトでオリックス6位指名の阿部翔太投手がチームをけん引します。JFE東日本には日本ハム6位指名の今川優馬外野手とドラフト指名された3選手が所属するこの3チームが優勝候補に挙げられそうです。
Bブロック(括弧内の数字は出場回数)
番号 | 日 | 時間 | チーム | 都市 | vs | チーム | 都市 |
5 | 11月23日 | 18:00 | ENEOS(50) | 横浜市 | 東邦ガス(14) | 名古屋市 | |
6 | 11月24日 | 10:00 | Honda(34) | 狭山市 | 大阪ガス(26) | 大阪市 | |
7 | 14:00 | 鷺宮製作所(15) | 東京都 | ジェイプロジェクト(2) | 名古屋市 | ||
8 | 18:00 | 日本製紙石巻(5) | 石巻市 | 西部ガス(5) | 福岡市 |
Bブロックは、2020年ドラフト会議で楽天3位指名の藤井聖投手がエースのENEOSは、補強選手として同ドラフトで巨人4位指名の三菱パワー伊藤優輔投手も抱える強力投手陣。史上最多11回の都市対抗優勝を誇る名門中の名門は、監督も過去3回ENEOSを優勝に導いている名将、元近鉄の捕手大久保秀昭監督が指揮をとります。
名将に指揮され好投手を擁するENEOSが優勝候補としてBブロックを勝ち上がる可能性が高そうです。ENEOSは1回戦に勝てば史上初の大会100勝という金字塔を打ち立てます。
この金字塔を引っ提げ史上最多12回目の優勝となるのか注目ですが、このENEOSを追いかけるのは18年都市対抗、19年の日本選手権で優勝した大阪ガスと強豪Honda、さらに前回大会3回戦敗退の鷺宮製作所になりそうですが、ENEOSを止めるのは至難の業でしょう。
Cブロック(括弧内の数字は出場回数)
番号 | 日 | 時間 | チーム | 都市 | vs | チーム | 都市 |
9 | 11月25日 | 10:00 | 日本製鉄鹿島(20) | 鹿嶋市 | 三菱重工広島(17) | 広島市 | |
10 | 14:00 | TDK(15) | にかほ市 | 日本新薬(37) | 京都市 | ||
11 | 18:00 | JR東日本(23) | 東京都 | 三菱自動車岡崎(12) | 岡崎市 | ||
12 | 11月26日 | 10:00 | Honda熊本(14) | 大津町 | 日本通運(45) | さいたま市 |
CブロックはJR東日本が2020年ドラフトで阪神2位指名の伊藤将司投手が主力、1回戦の三菱自動車岡崎戦では同ドラフトで同じく阪神6位指名の中野拓夢内野手との阪神チームメイト対決にも注目です。
三菱重工広島は三菱重工4チームが統合されるため今大会限りとなり有終の美を目指します。さらに近畿地区代表で7年連続出場の日本新薬、45回出場の日本通運も力がありそうです。
11年連続の出場、好投手擁する東京第1代表のJR東日本が、このブロックの中心となるでしょう。
Dブロック(括弧内の数字は出場回数)
番号 | 日 | 時間 | チーム | 都市 | vs | チーム | 都市 |
13 | 11月26日 | 14:00 | 四国銀行(19) | 高知市 | ハナマウイ(初) | 富里市 | |
14 | 18:00 | 伏木海陸運送(5) | 高岡市 | パナソニック(54) | 門真市 | ||
15 | 11月27日 | 10:00 | ヤマハ(41) | 浜松市 | 日立製作所(38) | 日立市 | |
16 | 14:00 | JR北海道硬式野球クラブ(16) | 札幌市 | NTT東日本(44) | 東京都 |
Dブロックの注目チームは2020年ドラフト会議で西武2位指名の佐々木健投手擁するNTT東日本です。2017年の都市対抗も制覇しており3年ぶりの優勝を目指します。同ドラフトDeNA5位指名の池谷蒼大投手のヤマハは3回の優勝経験もあり、前回大会ベスト4の日立製作所との初戦は好カードです。
上記3チームとは反対の山からは54回目出場の強豪パナソニックが勝ち上がりそうです。今大会唯一の初出場ハナマウイは元オリックスで活躍した本西厚博監督が初戦でどんな戦い方を見せるのか注目されるでしょう。
2回戦
番号 | 日 | 時間 | チーム | vs | チーム |
17 | 11月27日 | 18:00 | 1の勝者 | 2の勝者 | |
18 | 11月28日 | 10:00 | 3の勝者 | 4の勝者 | |
19 | 14:00 | 5の勝者 | 6の勝者 | ||
20 | 18:00 | 7の勝者 | 8の勝者 | ||
21 | 11月29日 | 10:00 | 9の勝者 | 10の勝者 | |
22 | 14:00 | 11の勝者 | 12の勝者 | ||
23 | 18:00 | 13の勝者 | 14の勝者 | ||
24 | 11月30日 | 10:00 | 15の勝者 | 16の勝者 |
この2回戦で注目カードとなりそうなのは、Aブロックで初戦を勝ち進めば実現するJFE東日本とトヨタ自動車の前回大会決勝戦のカードで11月27日18時開始予定。同じく激戦のAブロックでは、Honda鈴鹿と日本生命の勝者、東芝とNTT西日本の勝者が28日の第1試合で激突します。
Bブロックの2回戦、ENEOSと東邦ガスの勝者とHondaと大阪ガスの勝者が対戦する28日の第2試合も好カードです。CブロックからはJR東日本と三菱自動車岡崎の勝者とHonda熊本と日本通運の勝者が対戦する29日の第2試合も好カード。
Dブロックはヤマハと日立製作所の勝者とJR北海道硬式野球クラブとNTT東日本の勝者が激突する30日の第1試合にも注目が集まりそうです。2回戦以降は1回戦が進み次第更新していきます。
準々決勝
番号 | 日 | 時間 | チーム | vs | チーム |
25 | 11月30日 | 14:00 | 17の勝者 | 18の勝者 | |
26 | 18:00 | 19の勝者 | 20の勝者 | ||
27 | 12月1日 | 14:00 | 21の勝者 | 22の勝者 | |
28 | 18:00 | 23の勝者 | 24の勝者 |
準決勝
番号 | 日 | 時間 | チーム | vs | チーム |
29 | 12月2日 | 14:00 | 25の勝者 | 26の勝者 | |
30 | 18:00 | 27の勝者 | 28の勝者 |
決勝
番号 | 日 | 時間 | チーム | vs | チーム |
31 | 12月3日 | 18:00 | 29の勝者 | 30の勝者 |
まとめ
コロナ禍により2020年の社会人野球、クラブチームの全国大会である社会人日本選手権、全日本クラブ選手権は中止、唯一開催されるのは第91回都市対抗野球大会のみとなりました。
予選が免除された前回大会の覇者JFE東日本は、この大会が今季初の公式戦となります。さらに初戦を勝てば前回の決勝戦と同カードのトヨタ自動車との2回戦が実現するかもしれません。
この両チーム以外にも強豪チームが出場する都市対抗野球の日程、組み合わせ、さらに優勝候補や下馬評について紹介、予想してきました。
- 11月23日よりと東京ドームで12日間、計31試合を予定
- 前回優勝のJFR東日本、同準優勝のトヨタ自動車、史上最多11回優勝のENEOSが優勝候補筆頭
- 前回ベスト4の東芝、ドラフト指名投手を擁する日本生命、NTT東日本、JR東日本、ヤマハが続く
- 2020年ドラフト指名選手は9名が出場
Aブロックが激戦ブロックとなりこのブロックにはJFE東日本、トヨタ自動車、東芝、日本生命が入りました。このブロックから勝ち残ったチームが優勝候補となるでしょう。ここにドラフトで楽天3位の藤井聖投手、補強選手の三菱パワー伊藤優輔投手を擁するENEOSが挑むかたちとなります。
ドラフト指名選手では広島1位指名のトヨタ自動車栗林良吏投手、西武2位のNTT東日本佐々木健投手、阪神2位のJR東日本伊藤将司投手が注目の選手となりそうです。NTT東日本、JR東日本も上記の優勝候補を追いかける存在、対抗馬となるのではないでしょうか?
コロナ禍により2020年唯一の全国大会となった都市対抗野球ではどんな熱戦が繰り広げられるのか目が離せません!