2020年6月19日読売巨人軍がプロ野球史上最速の球団勝利数通算6,000勝を達成しました。2019年シーズンを5,999勝で終えて6,000勝到達を2020年に持ち越しましたが、見事開幕戦を勝利で飾って金字塔を打ち立てました。
球界の盟主として歴史と伝統のあるジャイアンツが、名実ともに球界をけん引してきた中で史上最速の6,000勝到達は当然とはいえ、12球団の歴代通算勝利数、優勝回数のランキングはどうなっているのか?気になるところです。早速見ていきましょう!
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12球団歴代の通算勝利数ランキング
現在、日本野球機構(NPB)に所属しているいわゆるプロ野球チームは12球団ありますが、全球団がNPB設立当初から存在していたわけではありません。もっと言えばNPBが1949年に設立する以前から、発足された球団もあります。
球団の発足は1934年大日本東京野球倶楽部(ジャイアンツの前身)、1935年大阪野球倶楽部(タイガースの前身)の発足を皮切りに、1936年には新たに5球団が発足して、日本初のプロ野球リーグである「日本職業野球連盟」が設立されました。
このため日本プロ野球の設立である1936年以降の各球団の戦績が歴代の通算勝利数、優勝回数となります。それでは2019年終了時点の12球団の勝利数のランキングについて見てみましょう!
順位 | 球団 | 勝利数 | 敗戦数 | 発足年 |
1位 | 読売ジャイアンツ | 5999勝 | 4291敗 | 1934年 |
2位 | 福岡ソフトバンクホークス | 5336勝 | 4762敗 | 1938年 |
3位 | 阪神タイガース | 5319勝 | 5004敗 | 1935年 |
4位 | 中日ドラゴンズ | 5282勝 | 4995敗 | 1936年 |
5位 | オリックスバファローズ | 5253勝 | 5019敗 | 1936年 |
6位 | 埼玉西武ラインズ | 4824勝 | 4255敗 | 1949年 |
7位 | 北海道日本ハムファイターズ | 4600勝 | 4954敗 | 1946年 |
8位 | 千葉ロッテマリーンズ | 4537勝 | 4523敗 | 1949年 |
9位 | 広島東洋カープ | 4369勝 | 4678敗 | 1949年 |
10位 | 東京ヤクルトスワローズ | 4239勝 | 4850敗 | 1950年 |
11位 | 横浜DeNAベイスターズ | 4066勝 | 5035敗 | 1949年 |
12位 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 960勝 | 1129敗 | 2004年 |
1936年にプロ野球がスタートした当初は、1リーグ制かつ1936年~1938年は春と秋の2シーズン制でした。読売ジャイアンツの前身東京巨人時代から勝ち星を重ねてきたジャイアンツが歴代通算勝利数でも断トツの5,999勝と1位です。
2位は1938年発足の前身南海ホークス時代から2リーグ制以降、多くの優勝回数を重ねてきた現ソフトバンクホークス、3位から5位はプロ野球設立時から存在していた老舗球団の阪神、中日、オリックス(当初は阪急軍)が名を連ねます。
3位の阪神、4位の中日、5位のオリックスは球団設立が古い分、積み上げてきた勝利数もそのままランキングに反映されるかたちとなりました。2位から5位は約80勝の差の範囲にいますので、この先数年で勝利数の順位が入れ替わる可能性もあるかもしれません。
6位は埼玉西武で、西鉄時代、西武時代の黄金期に勝ち星を上積みしたことにより1949年発足の後発ながら1946年発足の7位北海道日ハムを上回り、5,000勝までもう少しのところにいます。順調にいけば3年以内で達成できるのではないでしょうか?
8位以下は1950年の2リーグ制移行後に発足した後発球団で占めますが、勝利数では各順位100勝以上の差が開いていますので向こう10年間は順位の変動はなさそうです。
12位の東北楽天は2004年発足、2005年からリーグ戦参加の新球団のため唯一1,000勝未満ですが、2020年中には1,000勝に達成できるのではないでしょうか?
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12球団歴代の優勝回数ランキング
12球団の通算勝利数について見てきましたが、歴代優勝回数は通算勝利数のランキングとは大きく異なります。
順位 | 球団 | 優勝回数 | 日本一回数 |
1位 | 読売ジャイアンツ | 37回(9回) | 22回 |
2位 | 埼玉西武ラインズ | 23回 | 13回 |
3位 | 福岡ソフトバンクホークス | 18回(2回) | 10回 |
4位 | オリックスバファローズ | 12回 | 4回 |
5位 | 中日ドラゴンズ | 9回 | 2回 |
広島東洋カープ | 9回 | 3回 | |
7位 | 北海道日本ハムファイターズ | 7回 | 3回 |
東京ヤクルトスワローズ | 7回 | 5回 | |
9位 | 千葉ロッテマリーンズ | 5回 | 4回 |
阪神タイガース | 5回(4回) | 1回 | |
11位 | 横浜DeNAベイスターズ | 2回 | 2回 |
12位 | 東北楽天ゴールデンイーグルス | 1回 | 1回 |
12球団の優勝回数のうち1リーグ時代の1949年までの優勝回数は括弧書きとしてありますが、ランキングは2リーグ制以降の優勝回数となっています。
1位の読売ジャイアンツは1リーグ時代からも含め最多の優勝回数を誇ります。1965年からの9連覇(V9)やそれ以前も3連覇、5連覇と絶えず日本プロ野球の中心にあります。通算勝利数でも断トツの数字でしたが、優勝回数の多さがそのまま通算勝利数につながっています。
2位の埼玉西武は1950年代の西鉄時代に4回、1980年~1990年代の西武時代に13回のリーグ優勝を果たすなど黄金期で大半を占め、通算勝利数では6位ながら優勝回数はトータルでも23回と堂々たる成績です。
3位のホークスは、2リーグ制当初の1950年代で5回、1960年代にも4回と強い時代がありましたが、以降は低迷を続け1989年にダイエーに身売りされた後もしばらくは低迷しました。しかし1999年に26年ぶりのリーグ優勝を果たして以降は、ソフトバンクへの身売りを経て8回のリーグ優勝を成し遂げました。
4位のオリックスも、阪急時代の1960年代から70年代にかけて9回のリーグ優勝と黄金期を築きました。1989年オリックスに身売りされて以降は1994年、95年に連覇を達成しますが、以降は優勝がありません。
5位の中日、広島はともに9回ですが、中日は2000年以降に4回、広島は1970年~80年代に5回とそれぞれ強い時期がありました。同じように7位の日ハム、ヤクルトは7回で並びますが、日ハムは2000年以降に5回、ヤクルトは1990年代に4回と強い時代を経験しています。
9位の千葉ロッテは前身の毎日オリオンズ時代に2リーグ制導入後初のパリーグ覇者となりましたが、以降はなかなか優勝できませんでした。同じく阪神も1リーグ時代は4回優勝するも、2リーグ制以降は1960年代に2回優勝しますが、以降は暗黒の時代を迎え、優勝回数は5回にとどまります。
11位の横浜は1960年に初優勝、1998年に2回目の優勝を果たしますが、以降は20年以上優勝から遠ざかっています。12位の東北楽天は新球団発足以降は低迷が続きmしたが、2013年に初優勝を果たしています。
なお日本一の回数には、リーグ優勝は逃すもクライマックスシリーズから勝ち上がって日本シリーズで日本一となった回数も含みます。対象球団は2007年の中日、2010年の千葉ロッテ、2018、19年のソフトバンクの3球団で4回あります。
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まとめ
2020年6月19日読売巨人軍が日本プロ野球史上最速で6000勝を達成しましたが、ここまで12球団の歴代通算勝利数、優勝回数について見たところ、ジャイアンツの勝利数、優勝回数は不動の1位と言えそうです。
- 通算勝利数は巨人、ソフトバンク、阪神、中日、オリックス、埼玉西武が上位6チーム
- 前身の南海時代を含めソフトバンク、埼玉西武ともに黄金期に勝利数を積み重ねてきた
- 優勝回数も巨人に次いで埼玉西武が2位、ソフトバンクが3位と黄金期に優勝回数を積み上げた
- 勝利数では老舗球団の阪神、中日、オリックスが上位になるも優勝回数ではオリックス、中日、阪神と逆転
- 勝利数9位広島、10位ヤクルトは優勝回数ではそれぞれ5位、7位と効率よく優勝を重ねている
- 新球団の楽天は勝利数、優勝回数とも最下位だが、2020年中に通算1,000勝を達成できそう
といった特徴が勝利数、優勝回数のランキングから見て取れました。球界の盟主といわれるだけありジャイアンツの優位は日本プロ野球がある限り動きそうにありませんね。