2024年の日本プロ野球、読売巨人軍は阿部慎之介監督、福岡ソフトバンクホークスは小久保裕紀監督、東北楽天ゴールデンイーグルスは今江敏晃監督がそれぞれ新たに誕生しました。
名将の域に達したジャイアンツの原辰徳前監督は通算17年の監督生活から引退し、日本プロ野球の監督で通算在任期間が10年を超える監督はいなくなりました。
果たして監督の年俸は在任期間に応じて増えるのか?成績に応じて増減するのか?気になるところです。2024年の監督年俸ランキングがどうなっているのか?まとめました。
さらに監督の年俸の歴代ランキングはどうなっているのでしょうか?物価が大きく異なる昭和時代の監督と令和時代の監督では年俸の単位も大きく変わるでしょうが、どんな結果になったのか見てみましょう!
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2024年の12球団監督年俸ランキングは?
あまり大きく報道されないプロ野球監督の年俸事情、億を超える選手があたりまえになった時代、果たして監督年俸の相場とはいくらくらいなのでしょうか?2024年の監督年俸のランキングを見てみましょう。
順位 | 球団 | 監督名 | 推定年俸 |
1位 | 巨人 | 阿部慎之介 | 1億5,000万円 |
2位 | 阪神 | 岡田彰布 | 1億円 |
オリックス | 中島聡 | 1億円 | |
ソフトバンク | 小久保裕紀 | 1億円 | |
ヤクルト | 高津臣吾 | 1億円 | |
中日 | 立浪和義 | 1億円 | |
日本ハム | 新庄剛志 | 1億円 | |
8位 | DeNA | 三浦大輔 | 9000万円 |
9位 | ロッテ | 吉井理人 | 8000万円 |
10位 | 広島 | 新井貴浩 | 7000万円 |
西武 | 松井稼頭央 | 7000万円 | |
12位 | 楽天 | 今江敏晃 | 4000万円 |
1位はさすがの読売巨人軍阿部慎之助監督の1億5,000万円です。就任1年目から12球団1位の年俸額は球界の盟主と言われるだけはありますね、それだけプレッシャーもあるでしょう。
阿部監督に次ぐ2位には6球団の監督が年俸1億円で並びました。2023年から阪神タイガースの監督に就任した岡田彰布監督は、23年はリーグ優勝、日本一を成し遂げましたが、年俸1億円の2年契約の2年目ということで優勝による増額はなかったのでしょう。
同じく23年シーズンを3連覇でリーグ優勝したオリックスの中島聡監督も21年の年俸7,000万円で優勝して以来、22年は年俸1億円に増、以降は年俸1億円で推移しています。
ヤクルト高津臣吾監督も21年は年俸8,000万円でしたが、リーグ優勝した21年の翌年22年に1億円に増、22年も連覇しましたが、23年、24年と1億円で据え置きとなっています。
今季から指揮を執る福岡ソフトバンクホークス小久保裕紀監督も1億円でしたが、2年連続で最下位となった中日ドラゴンズ立浪和義監督、日本ハムファイターズ新庄剛志監督も就任以来年俸1億円で3年目を迎えます。
8位には横浜DeNAベイスターズの三浦大輔監督が9,000万円で単独となりましたが、23年に7,000万円から9,000万円へ増額となりました。
9位は千葉ロッテマリーンズの吉井理人監督の8,000万円、10位は広島カープ新井貴浩監督、埼玉西武ライオンズ松井稼頭央監督の7,000万円が並びました。
12位は東北楽天ゴールデンイーグルスの今江敏晃監督の4,000万円ですが、就任1年目で年齢的にも40歳と若いこともあってのことでしょうが、同じ1年目、45歳の阿部監督とは雲泥の差ですね。
以上、1億5,000万円から4,000万円と幅がありましたが、監督年俸は大抵が2~3年の複数年契約で、年俸額も一定のままであることが慣例です。
このため年俸ダウンでの再契約はなく解任や辞任というかたちで評価されます。年俸がアップする場合は、就任期間のチーム成績が評価され再度複数年契約を結ぶ際に増額するかたちとなります。
その点で言えば、リーグ連覇したオリックス中島監督、ヤクルト高津監督は優勝による増額での再契約となったのは典型的なパターンでしょう。
プロ野球監督歴代の最高年俸ランキングは?
プロ野球の監督で最も高い年俸をもらった監督は誰なのでしょうか?まず監督の年俸というのは下がらない反面、上がりにくい側面もあります。上がるためには長期政権で複数回のリーグ優勝を果たすか、優勝請負人として複数球団の監督を務めることが必須です。
同一球団での再契約や他球団で新契約する際に評価が見直されるため、監督としての経験が豊富であることや優勝争いに多く絡んでいることが年俸に反映されます。
それでは歴代の監督で年俸が高かった監督の最高年俸のランキングを見てみましょう!
順位 | 球団 | 監督名 | 推定年俸 |
1位 | ロッテ | ボビー・バレンタイン | 5億円 |
南海 | 野村克也 | 5億円 | |
3位 | 中日 | 落合博満 | 3億7000万円 |
4位 | ソフトバンク | 王貞治 | 2億2500万円 |
5位 | 阪神 | 星野仙一 | 2億円 |
巨人 | 原辰徳 | 2億円 |
プロ野球の監督年俸は選手のように公表されることがあまりありません。時代が古くなればなるほど公になっていないことが多いのですが、年俸額が億を超えることはない時代でしたので最高年俸ランキングは平成以降のものが大半です。
その中でも1位野村克也監督の5億円は、1970年代南海時代のプレイングマネージャーとしてのもので3冠王2回の選手実績や監督として優勝した経歴から後に5億円だったということが判明したというものです。
このためこの野村監督の5億円についてはいまいち信ぴょう性が高くないという点には留意が必要です。南海時代以降はヤクルト、阪神、楽天で監督を務めましたが、1億円から1.5億円くらいの年俸だったと推定されますので、5億円というのはやや疑問符がつきます。
ボビーバレンタイン監督の5億円は、メジャーリーグのニューヨークメッツ監督経験を経て2回目のロッテ監督時代のものです。2005年にリーグ優勝も果たしますが、ロッテのCM出演やファンサービスを大事にするなど監督手腕以外にも評価されてのものでしょう。
野村監督の5億円はさておいてもバレンタイン監督の5億円は今でも破格の金額です。むしろ現実的な年俸で言えば、3位落合博満監督の3.7億円は、中日での8年間の監督生活でリーグ優勝4回、日本一1回という監督手腕が評価されたものといえます。
王貞治監督はソフトバンクの監督時代のもので、ダイエー時代からのリーグ優勝3回、日本一2回の実績や1995年から2008年までの長期政権ということから評価されての金額と言えるでしょう。巨人時代からも含めた19年間の監督経験で通算1315勝は歴代8位にランキングされています。
星野仙一監督は中日で監督に2回就任しますが、通算11年の監督経験で2回のリーグ優勝の実績から2002年から2年間阪神の監督に就任します。この時に2億円の年俸となりますが、阪神でも18年ぶりのリーグ優勝を果たし輝かしい監督実績を残します。
2011年からは4年間楽天の監督を務めますが、楽天でも球団設立初のリーグ優勝、日本一を達成します。この時の年俸は1.5億円でしたが、歴代監督通算勝利数10位の1181勝を積み上げました。
同様に原監督の2億円も手腕が評価されてのものですが、リーグ優勝9回、日本一3回という好成績から言えば落合監督を上回ってもおかしくはありませんが、落合監督の年俸にはインセンティブが含まれていたのかもしれません。
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年俸2億円を超える監督は監督経験年数が長いうえに複数のリーグ優勝を経験していることが多く、一方で選手のように年々増加するということはありませんが、少なくとも名将と言われる域に達していると言えるでしょう。
まとめ
2024年日本プロ野球監督の年俸ランキングは
- 1位は巨人阿部慎之助新監督の1億5,000万円
- 2位は阪神岡田監督はじめ高津監督、中島監督、小久保監督、立浪監督、新庄監督の6名が1億円で並ぶ
- 8位は三浦監督の9,000万円、9位は吉井監督の8,000万円
- 10位は新井監督、松井監督の7,000万円、12位は今江監督の4,000万円
- 監督年俸の相場は概ね7000万円から1億円、複数年契約が多く大幅アップはしにくい
ことがわかりました。また歴代の監督最高年俸ランキングでは
- 1位はロッテのバレンタイン監督、南海時代の監督兼任選手の野村克也監督の5億円
- 3位は落合博満監督の3.7億円、4位は王監督の2.25億円
- 5位は星野監督、原監督の2億円
- 2億円を超える監督は監督就任年数が長く、優勝経験も豊富
といった結果となりました。歴代の通算勝利数で上位にランキングされる監督は昭和時代に努めた監督が多いため、物価や給料、年俸相場が今より低かったことにより最高年俸も億を超えることはない時代でした。
最近の12球団の監督は40代から50代の監督が中心ですので、優勝回数、勝利数を重ねて名将の域に達する監督が出てくるのか楽しみですね。