2020年のプロ野球レギュラーシーズンが終了、セリーグは読売ジャイアンツ、パリーグは福岡ソフトバンクホークスが優勝しました。シーズンが終了し、プロ野球の話題の一つとなるのがタイトルや表彰選手が誰になるのか?でしょう。
今回は2020年セパ両リーグのMVP(最優秀選手)が誰になるのか?を予想してみました。またMVPの選出方法って?いつ発表されるの?歴代の受賞回数ランキングは?について紹介します。早速見てみましょう!
MVP(最優秀選手)の選出方法は?いつ発表されるの?
最優秀選手とは、毎年、そのシーズンで最も活躍した選手を表彰するもので、Most Valuabe Payerの頭文字をとってMVPと一般的に呼ばれます。ちなみにオールスター、セパ交流戦、クライマックスシリーズ、日本シリーズでもそれぞれMVPが選ばれ、シーズン中には月間MVPもあります。
しかし長いシーズンを通して最も活躍した選手に与えられるシーズンMVPこそ最も価値があり、通常MVPという場合はこのシーズンMVPを指します。それではこのMVPはどのように選ばれているのでしょうか?
シーズンMVPの選出方法は、選考委員によって選出される沢村賞とは違って記者投票によって行われます。
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投票資格を持つのは全国の新聞、通信、放送各社に所属していて5年以上プロ野球を担当している記者です。投票方法は投票用紙に3名を記載する方法で1位5点、2位3点、3位1点を加点し、その合計が最も大きかった選手が選出されます。
この記者投票の傾向ですが、近年は優勝チームから選出されることが一般的となりました。落合博満選手や王貞治選手のような三冠王、シーズン200本安打のイチロー選手、シーズン60本塁打のバレンティン選手のような特別な成績を上げる以外は優勝に貢献したという理由から選ばれるようです。
2020年シーズンでいえば、特別なシーズン記録を達成した選手はいないので優勝チームから選ばれるでしょう。なお2020年の発表時期は12月17日(木)の予定です。
それではセリーグ、パリーグのMVPは誰が選ばれるでしょうか?予想してみました!
セパ両リーグのシーズンMVPは誰になるのか?
近年のプロ野球のシーズンMVPは、リーグ優勝チームから選ばれる傾向が強いのでセパ両リーグのMVPはリーグ優勝チームの読売ジャイアンツ、ソフトバンクホークスから選ばれると見て間違いないでしょう。では早速予想してみたいと思います。
セリーグのMVPは?
セリーグのチャンピオンチームは読売ジャイアンツですので、ジャイアンツから選ばれると見ます。その中でもタイトルホルダーの投打の二人に絞られます。菅野智之投手と岡本和真選手です。
菅野投手は沢村賞受賞こそなりませんでしたが、14勝で最多勝、防御率1.97はリーグ3位、リーグ1位のチーム防御率は菅野投手による功績が大きいでしょう。そして何と言っても2敗しかしていないため勝率.875と断トツの勝率、堀内恒夫氏と並ぶ球団レコードの開幕13連勝も記録しました。
一方、岡本選手は本塁打31本、97打点のリーグ1位で二冠を獲得、4番打者としてともにリーグ1位のチーム本塁打数、得点数をけん引しました。チームのエースと4番がきっちり結果を残したことが、リーグ2連覇へつながったのは間違いありません。
このように甲乙つけがたい二人の成績ですが、シーズンのチーム成績67勝45敗の貯金22のうち、14勝2敗と実に半分以上の貯金12を稼いだ菅野投手をどう評価するのかが分かれどころではないでしょうか?
チームの若き主砲岡本選手の二冠もMVPに匹敵する成績です。この若さに期待を込めて投票する記者もたくさんいるでしょう。今回のセリーグMVPは本当に票が割れると思いますが、二冠というインパクトから岡本選手がやや優位と予想します。自信はありません。
12月20日追記:セリーグMVPは菅野投手に決定しました。見事予想を外しました・・・
関連記事:巨人岡本和真、身長、体重など経歴、年俸推移や高校時代のポジション、通算本塁打は?
パリーグのMVPは?
パリーグのチャンピオンチームは福岡ソフトバンクホークスですので、セリーグ同様ソフトバンクから選ばれるでしょう。こちらも投打でそれぞれ活躍したタイトルホルダーは千賀滉大、石川柊太の投手2名に打撃主要3部門のいずれも3位以内の柳田悠岐選手が候補になります。
まず11勝で最多勝のタイトルを手にしたのは千賀滉大と石川柊太の2投手ですが、実は石川柊太投手は規定投球回に届いていません。しかしながら11勝3敗、防御率2.42は千賀投手の11勝6敗を上回り、防御率は2.42と最優秀防御率2.16の千賀投手には及ばないもの立派な成績です。
しかし規定投球回に届いていないことと投手の最多勝、防御率の2部門でタイトルをとった千賀投手を抑えてのMVPは考えにくいでしょう。一方、柳田選手は打率.342はリーグ2位、本塁打29本、86打点はともにリーグ3位、90得点はリーグ1位の好成績です。
タイトルホルダーの千賀、石川投手に比べると打率、打点、本塁打の打撃主要3部門で惜しくもタイトルを獲得できなかった柳田選手の印象は弱いですが、強力打線の柱だったことは間違いありません。
逆に千賀投手がMVPとなれば同じ最多勝で貯金は千賀投手の5を上回る石川投手の貯金8が評価されてもおかしくないのではとも言えるでしょう。しかしながら投手部門の二冠というインパクトから千賀投手がやや優位と予想します。自信ありません。
以上、セリーグ、パリーグのMVPを予想しましたが、両リーグとも優勝チームにタイトルホルダーが2人いるという点で選考も割れるのではないでしょうか?今回はともに二冠の巨人岡本和真選手、ソフトバンク千賀滉大投手をMVPと予想しましたが、かなりの接戦となるのは間違いないでしょう。
12月20日追記:パリーグMVPは柳田選手に決定しました。セリーグに続き見事予想を外しました・・・
MVP受賞の歴代回数ランキングは?
プロ野球が設立された1937年から現在に至るまでプロ野球が開催されなかった1945年を除いて毎回MVPは選出されています。1937年、1938年は春と秋でリーグ戦が行われまたので年に2回MVPが選ばれましたが、以降は毎年MVPが選出されました。
それでは歴代のMVP受賞者のランキングを早速見てみましょう!
順位 | 回数 | 選手 | 球団 |
1 | 9 | 王貞治 | 巨人 |
2 | 5 | 長嶋茂雄 | 巨人 |
野村克也 | 南海 | ||
4 | 3 | 川上哲治 | 巨人 |
山本一人 | 南海 | ||
山田久志 | 阪急 | ||
イチロー | オリックス | ||
松井秀喜 | 巨人 | ||
9 | 2 | スタルヒン(須田博) | 巨人 |
若林忠志 | 阪神 | ||
別所毅彦 | 巨人 | ||
稲尾和久 | 西鉄 | ||
藤田元司 | 巨人 | ||
江夏豊 | 広島、日ハム | ||
山本浩二 | 広島 | ||
落合博満 | ロッテ | ||
東尾修 | 西武 | ||
工藤公康 | 西武、ダイエー | ||
古田敦也 | ヤクルト | ||
松中信彦 | ダイエー | ||
小笠原道大 | 日ハム、巨人 | ||
A.ラミレス | 巨人 | ||
ダルビッシュ有 | 日ハム | ||
丸佳浩 | 広島 |
歴代のMVP受賞回数ランキング1位は王貞治氏の断トツの9回です。V9時代を含めリーグ優勝時に7回受賞していますが、優勝を逃した1964年、1974年にも2回受賞しています。1964年はシーズン最多本塁打55本、1974年は三冠王のシーズンでした。
2位には長嶋茂雄氏、野村克也氏が5回、長嶋氏はいずれも優勝したシーズンですが、野村氏は1回だけ優勝しなかった1963年にシーズン52本塁打の二冠王の時でした。
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3位には3回で5人がランクインしました。イチロー選手以外は全て優勝したシーズンに選ばれていますが、イチロー選手はシーズン200本安打を達成した1994年に1回選ばれました。
ただし1995年、1996年はオリックスはリーグ連覇、この時にもイチロー選手がMVPとなったので3年連続の受賞となっています。3年連続の受賞は同じく3位の山田久志投手が優勝した1976~1978年に受賞して以来で、最多連続受賞の3回は史上この2人だけです。
歴代3回以上の受賞者はさすがにレジェンド級の選手ばかりです。メジャー移籍したイチロー氏、松井秀喜氏以外はいずれも同一球団での受賞、レジェンド級だけあって他球団に移ることのない時代を象徴しています。
ランキング9位の2回受賞者は15人います。このうち複数球団で受賞したのは1979年広島、1981年日本ハムの優勝時に受賞した江夏豊投手と2006年日本ハム、2007年巨人の優勝時に受賞した小笠原道大選手の2人のみです。小笠原道大選手のFA移籍をはさんでの複数球団での2年連続の受賞は唯一の記録です。
両リーグでの受賞は江夏投手、小笠原選手のみですが、工藤公康投手はパリーグでの複数回受賞、1993年西武、1999年福岡ダイエーの優勝時の受賞でした。
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2回受賞者のうち落合博満選手はロッテ時代の受賞ですが、いずれも三冠王だった1982年、1985年でチームが優勝していないシーズンの受賞、優勝していないチームでの複数回の受賞は落合選手のみです。落合選手以外はいずれも優勝したチームから選出されています。
なお2020年のMVPに菅野智之投手、柳田悠岐選手が選出されれば、菅野選手は2014年以来、柳田選手は2015年以来、それぞれ2回目の受賞となり、この9位タイにランクインされます。2回以上の受賞は超一流の証と言えそうですね。
まとめ
2020年のプロ野球レギュラーシーズンが終了、セリーグは読売ジャイアンツ、パリーグは福岡ソフトバンクホークスが優勝しました。2020年セパ両リーグのMVPが誰になるのかを予想しました。
- セリーグは本塁打、打点で二冠王の優勝チーム巨人岡本和真選手
- パリーグは最多勝、最優秀防御率の優勝チームソフトバンク千賀滉大投手
と予想しました。くどいですが自信ないです。いつ発表されるのかですが、12月17日(木)の予定です。
またMVPの選出方法については
- 投票資格を持つのは全国の新聞、通信、放送各社に所属していて5年以上プロ野球を担当している記者による投票
- 投票方法は投票用紙に3名を記載する方法で1位5点、2位3点、3位1点を加点し、その合計が最も大きかった選手が選出
となります。
MVPの歴代の受賞回数ランキングについては
- 1位は9回で巨人王貞治氏
- 2位タイは5回で巨人長嶋茂雄氏、野村克也氏
- 3位タイは3回で川上哲治氏、山本一人氏、山田久志氏、イチロー氏、松井秀喜氏
といずれもレジェンドの選手です。MVPに選出されるには優勝することが最も重要な要因ですが、チームの優勝に貢献している点もレジェンドであることの必要条件ともいえるかもしれないですね。
2020年のMVPは誰に輝くのか?12月17日が待ち遠しいですね!