高校野球の勝敗予想ほど難しいものはありません。近年では地区による差もなくなり高校野球の強豪校が多く存在する中国、四国、九州などの高校が北海道、東北、北信越の高校に負けるのが珍しくなくなってきました。
むしろ北海道、東北、北信越の高校が優勝、準優勝する機会の方が増えています。それ故にかつてはどこの地区からの代表校かだけで勝敗予想できましたが、現在は全く予想できません。
そんな状況をふまえつつ地方予選の試合ぶり、戦力などから予想してみました。
関連:第103回全国高校野球選手権、スポーツ紙ABC評価と優勝候補ランキング!2021夏甲子園出場校の評価は?
回戦 | スコア | 対戦校 |
決勝 | 9-7 | 東海大山形 |
準決勝 | 10-2 | 酒田光陵 |
準々決勝 | 4-1 | 米沢中央 |
3回戦 | 11-1 | 新庄北 |
2回戦 | 12-2 | 新庄神室産 |
回戦 | スコア | 対戦校 |
決勝 | 9-8 | 鳥取商 |
準決勝 | 16-6 | 鳥取東 |
準々決勝 | 4-0 | 倉吉総合産 |
3回戦 | 14-3 | 米子日野境港総合 |
両校とも私立と県立の違いはありますが、甲子園出場回数10回以上の名門校、地方大会の勝ち上がりぶりも似ていて準々決勝は3~4点差ゲーム、準決勝コールドゲーム、決勝は乱打戦を制しての県予選優勝でした。
予選でのチーム打率は日大山形3割6分2厘、46得点、3本塁打、米子東は4割3分4厘、43得点、6本塁打。
守りの方は日大山形が5試合で13失点、1試合平均2.6失点で1失策、米子東は4試合で17失点、1試合平均4.2失点で4失策。
打撃は打率と本塁打数で米子東が優勢も、守りの面では米子東は失点も多く失策も上回ります。盗塁数に顕著な違いがあり日大山形23盗塁に対して米子東7盗塁と3倍以上の差があります。
がんがん打っていく米子東と足を絡めて効果的に点を取っていく日大山形と言えそうです。両校とも昨秋は県大会優勝、今春は県大会準優勝とチーム力も安定しています。
ともにベンチ入りメンバーはほとんど地元出身、投手陣は日大山形4人、米子東3人で県予選を勝ち抜いてきました。
予選の戦いぶりに大きな差はありませんでしたが、守りが堅く機動力を使える日大山形が安定はしていそうです。打線が活発ならば米子東が優位になりますが、ここは僅差で日大山形が勝利すると予想します。
回戦 | スコア | 対戦校 |
決勝 | 12-2 | 聖カタリナ |
準決勝 | 9-2 | 川之江 |
準々決勝 | 5-1 | 宇和島東 |
3回戦 | 4-2 | 北条 |
2回戦 | 5-3 | 今治西 |
回戦 | スコア | 対戦校 |
決勝 | 4-0 | 東海大静岡翔洋 |
準決勝 | 7-0 | 磐田東 |
準々決勝 | 7-0 | 富士市立 |
4回戦 | 5-1 | 浜松市立 |
3回戦 | 7-0 | 清水桜が丘 |
2回戦 | 7-0 | 浜名 |
こちらも両校とも私立と県立の違いはありますが、静岡は26回目の出場を誇る古豪に対し新田は夏は初出場。新田は準決勝川之江、決勝は今春の選抜出場校聖カタリナ学園と強豪を下して悲願の夏の甲子園初出場を果たしました。
静岡は予選6試合のうち4試合が全て7-0のコールドゲームと安定した試合ぶりだったのに対して新田は決勝、準決勝こそ大差だったものの準々決勝までの3試合は4,5点ゲーム、今治西、宇和島東といった愛媛の強豪校相手に苦戦しています。
予選でのチーム打率は静岡3割6分5厘、37得点、1本塁打、新田は2割8分4厘、35得点、2本塁打。守りの方は静岡が6試合で1失点、失策は0、新田は5試合で10失点、5失策。
打撃は打率を見る限りでは新田が2割台とやや低いものの大差はないと言えるでしょう。最大の差は投手力を含めた守りで静岡は予選でたったの1失点、失策が0に対して新田は5失策ある点です。
静岡は好投手エース高須投手が無失点、他の4人の投手も安定しており堅守が光ります。ロースコアの接戦となれば静岡のペースとなりますが、予選では尻上がりに打線が調子を上げてきた新田が静岡の投手陣を攻略できれば勝機があるのではないでしょうか。
試合は接戦になりそうですが、投手力、守備力で上回る静岡は大崩れすることも考えにくく新田を下すのではないでしょうか?
回戦 | スコア | 対戦校 |
決勝 | 2-0 | 佐賀北 |
準決勝 | 6-2 | 唐津商業 |
準々決勝 | 11-6 | 白石 |
3回戦 | 4-2 | 嬉野 |
2回戦 | 1-0 | 伊万里実 |
回戦 | スコア | 対戦校 |
決勝 | 2-1 | 富士学苑 |
準決勝 | 9-6 | 東海大甲府 |
準々決勝 | 13-0 | 都留 |
3回戦 | 11-0 | 甲府西 |
2回戦 | 3-2 | 甲府一 |
この対戦も東明館は春夏通じて初出場、対する日本航空は6回目の出場ながら13年ぶりの出場となりました。しかし東明館は初出場ながらも昨秋、今春の佐賀県大会を制覇、この夏の予選も準々決勝こそ2桁得点がありましたが、それ以外は接戦、苦戦を制しての県大会3連覇を果たしています。
一方、日本航空は長らく東海大甲府、山梨学院の2強の壁に立ちはだかられながらも昨秋、今春ともに山梨県大会準優勝、最後の夏に栄冠を勝ち取りました。
東明館は予選5試合でコールドゲームは1試合もなく、予選の打率も2割7分5厘、24得点、0本塁打と攻撃力は高いとは言えません。対する山梨学院も予選5試合で打率2割9分4厘と3割に満たないですが、38得点、6本塁打と爆発力を秘めています。
守りについては東明館は5試合で10失点、5失策、山梨学院は5試合で9失点、3失策と大差はなく、ともに大崩れすることもなさそうです。序盤は競った状況で試合が進みながら終盤にかけて攻撃力がやや上回る日本航空が得点を重ねていくような展開を予想します。
東明館が接戦に持ち込めば勝機もあると思いますが、日本航空がやや上回るのではないかと思います。
2年ぶりの全国高校野球選手権大会が、8月10日(台風接近により当初9日開幕が1日順延)に開幕します。今大会は無観客での開催ですが、早速大会1日目の3試合の勝敗予想をしてみました。
と予想しました。まあ高校野球の勝敗予想は本当に当たりませんし、戦力が均衡したチーム同士ならなおさらわかりません。しかしチームの地区予選での成績や試合ぶり、注目選手の有無がどんな試合結果になるのかを予想することも楽しみの一つです。
試合前に不利と言われた高校が勝つのはよくあることですし、多くの高校野球ファンも楽しみにしています。初日からどんなドラマが生まれるのか開幕が非常に楽しみですね!