秋季北海道大会は10月12日クラーク記念国際と旭川実業の決勝戦の結果、クラーク記念国際が優勝し初優勝を決めました。
クラーク国際は北海、駒大苫小牧などの甲子園常連校に勝ち全道大会の5試合で6失点と投手力も十分、決勝までの3試合はいずれも1点差の試合を制するなどチーム力も安定しています。
北海道代表はクラーク記念国際の選抜が確実でしょう。
東北大会は6県の代表校各3校が参加し、10月20日から26日までの7日間開催されました。出場枠は2校ですので決勝に残った2チームが選考されることになります。各県代表校は左から1位、2位、3位と以下の通りでした。
準決勝のカードは
と岩手県1位の花巻東、福島県1位の聖光学院が決勝まで勝ち進みました。青森勢1位青森山田、2位八戸工大一はともに準決勝で涙をのむ形となってしまいました。
花巻東、聖光学院と甲子園常連校の2校による決勝戦は
と花巻東が初優勝、1年生注目スラッガー佐々木麟太郎選手を主軸にした強力打線は全国でもトップクラス、選抜の切符は花巻東、聖光学院この両校が当確でしょう。
関東大会は、開催県の茨城県から3校、それ以外は各県2位までの高校が関東大会に出場しました。出場枠は東京大会との兼ね合いで4枠ないし5枠となります。各県代表は以下の左から1位、2位、3位でした。
最低限4枠はあるのでベスト4まで勝ち残れば選抜への選考はほぼ確定となります。
そして準々決勝の結果は
となりました。ベスト4は山梨学院、浦和学院、明秀日立、木更津総合が選抜への切符を当確としました。
準決勝は
と明秀日立と山梨学院が決勝進出、決勝は
と明秀日立が初優勝、山梨学院は準優勝となりました。
浦和学院は7点差の敗退ですが、延長10回表に一気に7失点だったためコールド負けではありません。ベスト4の明秀日立、山梨学院、木更津総合、浦和学院の4校の当確はゆるがないでしょう。
さてここで最大の関心ごとは、関東・東京6枠目のどちらが選抜されるかという点です。関東の6枠目の候補には、準々決勝でコールド負けの白鴎大足利はかなり厳しいと言えます。7点差負けの健大高崎も優勝した明秀日立が相手とは言えやや分が悪いのではないのでしょうか?
残るは桐生第一、東海大相模の県1位校ですが、地域性、準々決勝・1回戦の試合内容も大差はなくスコア的にやや東海大相模に分があること、また選考基準ではありませんが、東海大相模が前回の93回選抜大会の優勝校であることからも東海大相模が関東6枠目の有力候補ではないでしょうか?
一方で東京都大会は国学院久我山が二松学舎を4-3の劇的な逆転サヨナラでくだしました。東京の2枠目の選抜もかなり有力ではないかと思います。関東・東京の6枠目は二松学舎、東海大相模の2校の争いとなりそうですが、前回大会では東海大相模が6枠目で選出されました。
また過去には東京2校、神奈川0校という選考もありますが、神奈川1位の東海大相模が選考されず東京2位の二松学舎が選考され、神奈川県0校、東京2校という選考となるのか、非常に困難を極めます。
ここ数年間は東京2校の選出がないことや都大会決勝戦での接戦、選考基準に影響は与えませんが昨年も東海大相模が6枠目であったことも考慮すると、二松学舎が6枠目に選抜されるのではないでしょうか?
前回優勝校、神奈川県から1校という点も重視するなら東海大相模という選択も十分にありえるとは思いますが、やや分が悪いのではないでしょうか?
東京大会は11月7日に決勝戦、国学院久我山と二松学舎による決勝となりました。
そして都大会の準決勝は
とともに甲子園の常連校である日大三、関東一高を破った国学院久我山、二松学舎が決勝へと進み、
と国学院久我山が最終回に3点を奪っての劇的なサヨナラ勝ちで37年ぶり3回目の優勝を成し遂げました。
この結果から、東京枠は国学院久我山が確実、二松学舎と東海大相模の関東・東京6枠目の争奪戦は先述の関東大会の予想でもふれましたが、僅差で二松学舎が選抜されるのではないかと予想します。
東海大会は4県の各代表3校の計12校で10月30日から11月7日まで開催されました。東海地区は2枠ですので決勝まで残ったチームが選抜に選考されます。
各県代表は左から1位、2位、3位と以下の通りです。
準々決勝から各県1位校が登場しましたが、静岡1位の日大三島以外の1位校3校が敗退するというやや波乱気味だった東海大会でしたが、準決勝は
と静岡の1位、2位校が準決勝を制し決勝に進出、決勝は
と静岡県大会の決勝に続いて日大三島が東海大会を初制覇しました。東海大会は日大三島、聖隷クリストファーの2校が当確といえます。
北信越大会は5県から開催県の長野4校、他県各3校の16校で、10月16日から24日まで開催されました。こちらも2枠ですので決勝まで残ったチームが選抜されます。
各県代表は左から1位、2位、3位と以下の通りです。
準々決勝までに各県1位校のうち松商学園、北越、富山第一、工大福井の4校が敗退、準決勝は以下の通り
星稜と敦賀気比の2校が決勝進出、決勝は
と福井3位校の敦賀気比が星稜を下し、優勝を決めました。選抜は星稜、敦賀気比の2校が当確でしょう。
近畿大会の参加校は、京都、和歌山が2校、他は3校の2府4県から16校、10月16日から31日まで開催されました。各県代表は、左から1位、2位、3位と以下の通りです。
21年夏第103回選手権大会の優勝校智辯和歌山は近畿大会出場できず、選抜が絶望的となりましたが、準優勝の智辯学園は奈良県1位で出場、同じくベスト4の近江、京都国際、さらに大阪桐蔭も近畿大会へ進出しました。1回戦は
と智辯学園が1回戦で姿を消すという波乱がありましたが、近江、京都国際、大阪桐蔭は準々決勝へコマを進めました。準々決勝は
大阪桐蔭、金光大阪の大阪勢2校、和歌山東、天理のベスト4は選抜当確となりました。
準決勝は、
と大阪桐蔭と和歌山東が決勝へ進出、そして決勝は
大阪桐蔭が和歌山東に圧勝しました。準決勝では天理、金光大阪がコールド負けしましたが、ベスト4の4校は不動でしょう。残る5校目、6校目は地域性や敗戦の内容を加味すると京都国際、東洋大姫路が優勢ではないでしょうか?
ベスト8の残り2校、近江、市立和歌山はやや劣勢、近江は敗戦した金光大阪が準決勝でコールド負け、滋賀県3位であることや近畿大会で失点が多いこと、市立和歌山も準々決勝で敗戦した天理が準決勝でコールド負けした点と同じ和歌山県勢の和歌山東が当確の点が不利になるのではないでしょうか?
中国大会は開催県の山口が4校、それ以外の県は3校の計16校が参加、10月22日から31日まで開催されました。各県代表は左から1位、2位、3位と以下の通りです。
準決勝の結果は以下の通りとなりました。
中国・四国は5枠で、中国大会は四国大会との兼ね合いで2枠ないし3枠となります。決勝まで残れば当確ですが、広陵、広島商業の広島県勢2校が当確、逆に岡山学芸館、倉敷商業の岡山県勢は準決勝で敗退、3枠目を目指すことになりました。
そして決勝は
と広島3位の広陵が同1位の広島商業に圧勝、3年ぶり12回目の優勝を決めました。
さて中国・四国の5枠目はどうなるでしょうか?四国大会の結果次第ですので、続いて四国大会の選考予想を見てみたいと思います。
四国大会は各県の上位3位校が参加、計12校で10月23日から31日まで開催されました。各県代表は左から1位、2位、3位と以下の通りです。
四国大会は、愛媛県勢が初戦で、香川県勢も準々決勝でいずれも3校とも姿を消し、高知、徳島県勢による準決勝となりました。準決勝は
と徳島1位の鳴門、高知2位の高知が決勝へ進出、決勝は
と高知が9年ぶり7回目の優勝を果たしました。選抜は高知、鳴門の2校は当確といえるでしょう。
さて問題は中国・四国の5枠目がどこになるのか?ですが、まず地域性という点では、四国はベスト4の徳島商業、明徳義塾が高知、鳴門とともに被ってしまいます。一方で中国は広島県勢2校が当確ですので、ベスト4の岡山勢の2校は地域性という点ではバランスがとれているでしょう。
続いて試合内容という点では、まず県1位である明徳義塾、倉敷工業の両校、県2位の徳島商業、岡山学芸館で比較した場合、岡山学芸館が県の決勝で敗戦した倉敷工業をおさえての選抜は中国大会での試合内容に大きな差がないため考えにくいと思います。
また徳島商業は準決勝で優勝した高知が相手とはいえコールド負けという点が不利に働くのではないでしょうか?それぞれ県1位でもある明徳義塾、倉敷工業の一騎打ちになると思います。
参加校数が異なるので試合数も異なるという点もありますが、明徳義塾は四国大会1勝、倉敷工業は中国大会2勝、また試合内容は明徳義塾は2試合で10得点4失点、倉敷工業は3試合で21得点11失点と大きな差はないものの明徳義塾は安定しているのに対し倉敷工業は準決勝での9失点が響きました。
また明徳義塾は高知県決勝で高知に1-0と勝利している点も有利でしょう。しかし中国が広島県しか選出されない可能性を考慮すると地域性で倉敷工業が優勢ではないかと予想します。
明徳義塾が選出される可能性も十分にありえます、1月28日の発表までどちらに転ぶか本当にわかりません。
九州大会は各県の上位2校、計16校により11月6日から12日まで開催されました。各県代表は左から1位、2位と以下の通りとなりました。
九州は4枠ですので準々決勝を勝ち抜いたベスト4の4校が当確となります。その準々決勝は
と、昨春の93回選抜で準優勝の明豊がまさかの大敗、また長崎勢と佐賀勢の対戦が2試合ありましたが、いずれも県2位校の長崎日大、有田工業が県1位校の佐賀商業、海星をくだしました。ベスト4は大島、有田工業、九国大付、長崎日大が残り、選抜を当確としました。
準決勝は
と鹿児島1位校の大島、福岡1位校の九国大付がそれぞれ県2位校を下し、決勝は
九国大付が大島に圧勝、準決勝でも明豊に大勝するなど九州でもややずば抜けた実力がありそうです。準々決勝、準決勝の試合内容から見てもベスト4の上記4校の優位性は不動でしょう。
21世紀枠は候補校が12月18日に発表されました。また神宮枠は明治神宮大会で近畿代表、大阪の大阪桐蔭が優勝しました。この結果、神宮枠は近畿地区から1校選抜されます。
21世紀枠の各都道府県の候補校が続々と決まり、いよいよ12月18日に各地区の推薦校9校が決まりました。東日本で1校、西日本で1校、日本全地区から1校選抜されます。これらの候補校からずばりどこが21世紀枠として選出されるのか予想してみたいと思います!
まず各地区の候補校は
以上の9校が候補校です。どの高校にも選出の可能性は等しくあるでしょう。まず自然災害や困難な環境や練習環境のハンデを創意工夫して乗り越えるという点で寒冷地帯の札幌国際情報、只見、丹生、伊吹や相可などが推薦されました。
また文武両道という点で太田高校、高松一、大分舞鶴の3校に地域貢献という点で倉吉総合産業が候補になりました。21世紀枠の場合、一般枠との地域性や過去の選考回数の影響は受けない傾向がありますので予想は非常に難しいです。
以上をふまえてあえて挙げるなら東日本は福島県の只見高校、西日本からは鳥取県の倉吉総合産業高校、そしてもう1校は文武両道の香川県の高松一高校が有力ではないかと予想します。
神宮大会で優勝した大阪桐蔭の近畿地区から1校選ばれることが確定しています。ちなみに近畿地区は一般枠は6枠ですのでベスト8の残り2校が最有力候補になりそうです。
もちろんベスト8以外から選考される可能性もないわけではないでしょうが、まずベスト8のうち6枠には大阪桐蔭、和歌山東、金光大阪、天理、京都国際、東洋大姫路を予想しましたが、残り2校近江、市立和歌山から選出されるのではないでしょうか?
近江は2試合で1勝1敗17得点17失点、市立和歌山も2試合で3得点6失点と乱打戦の多い近江と得点力がやや劣る市立和歌山とチームカラーは異なります。市立和歌山は和歌山県の決勝で近畿大会準優勝の和歌山東を下して県1位となりました。
しかしここも地域性という観点からすでに和歌山東が選考濃厚の和歌山県勢ではなく滋賀県の近江高校が選考されるのではないでしょうか?
2022年春の第94回選抜甲子園大会の出場をかけて高校野球は秋季大会が終了、各地区の優勝校が代表となる神宮大会では大阪桐蔭が神宮初優勝で締めました。選抜甲子園は2022年3月18日に開催、出場校32校は1月28日の選考委員会で決定します。
一般枠の選考予想は
と予想しました。特に関東・東京、近畿、中国・四国はそれぞれ1月28日の発表でどこが選ばれるのか非常に興味深いです。
21世紀枠については
と予想しましたが、これは本当に分かりません。全部外す可能性も大いにあり得ます。
神宮枠は優勝した大阪桐蔭の近畿地区から
が選考されると予想しますが、市立和歌山が選考されても不思議ではありません。
新型コロナにより昨春の選抜大会は有観客で開催されましたが、夏の大会は無観客の開催となりました。選手ファーストで安全に配慮して無事に開催されることが第一ですが、可能な限り有観客で夢舞台の甲子園でプレーしてもらえることを願うばかりです。