都道府県別の甲子園の優勝回数は、東京代表は春5回、夏7回の計12回と広島、和歌山と並んで5位タイ、1位大阪25回、2位愛知19回、3位神奈川、兵庫の13回に次ぐ順位です。まずは春と夏の甲子園の優勝校を見てみましょう。
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年 | 回 | 学校 |
1957年(昭和32年) | 第29回 | 早稲田実業 |
1971年(昭和46年) | 第43回 | 日大三 |
1972年(昭和47年) | 第44回 | 日大桜丘 |
1984年(昭和59年) | 第56回 | 岩倉 |
1992年(平成4年) | 第64回 | 帝京 |
春の選抜大会は、東京代表は計5校が5回の優勝を達成しています。最初の優勝は昭和32年第29回大会の早稲田実業でした。この時のエースは世界のホームラン王、2年生左腕王貞治投手でした。
この年の夏の大会では選抜優勝投手となった王投手は2回戦の寝屋川高校(大阪)相手にノーヒットノーランを達成、史上唯一の延長戦での記録となっています。
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東京勢の選抜での初優勝は第29回大会と時間がかかりましたが、第1回選抜大会で早稲田実業は決勝戦で高松商に敗退したものの準優勝を飾っています。
東京勢2回目の優勝は昭和46年第43回大会で初優勝の日大三高でしたが、日大三高は昭和37年第34回大会に準優勝は達成しています。
東京勢3回目の優勝は東京勢で選抜の連覇となる翌昭和47年第44回大会の日大桜丘、しかもこの大会の決勝戦は、同じ東京勢で前年優勝の日大三高との同一都道府県対決となりました。
東京勢4回目の優勝は昭和59年第56回大会で選抜初出場で初優勝を成し遂げた岩倉高校です。しかも岩倉高校の決勝戦の相手は、桑田、清原の2年生KKコンビのPL学園です。
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戦前の予想ではPL学園が圧倒的優位でしたが、終わってみれば1-0の僅差での勝利。多くのファンの予想を覆しての優勝でした。岩倉高校はその後夏の大会に1度出場していますが、選抜もこの大会以降出場していません。
なお岩倉高校が優勝した昭和59年の前後では昭和55年(帝京)、57年(二松学舎大付)、60年(帝京)、62年(関東一)と東京勢の強豪校が準優勝に終わる中、唯一優勝を達成した高校でもありました。
東京勢5回目の優勝は平成4年第64回大会の帝京高校で初優勝でした。帝京高校は上述したように昭和55年第52回大会、昭和60年第57回大会の2大会で準優勝を経験しています。
52回大会は元ヤクルトの伊東昭光投手を擁しての準優勝、57回大会は元西武などの渡辺智男擁する伊野商業(高知)に決勝戦で敗戦しました。
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早稲田実、日大三、帝京ともに選抜は1回ずつの優勝を成し遂げています。平成4年の5回目の優勝以降は、平成22年第82回大会で日大三高が準優勝したのが唯一の決勝進出となっています。
年 | 回 | 学校 |
1916年(大正5年) | 第2回 | 慶応普通部(現慶應義塾) |
1976年(昭和51年) | 第58回 | 桜美林 |
1989年(平成元年) | 第71回 | 帝京 |
1995年(平成7年) | 第77回 | 帝京 |
2001年(平成13年) | 第83回 | 日大三 |
2006年(平成18年) | 第88回 | 早稲田実 |
2011年(平成23年) | 第93回 | 日大三 |
夏の選手権大会は、東京代表は計5校、7回の優勝を達成しています。東京勢最初の優勝は第2回大会の慶応普通部と早々と優勝を達成しました。
この頃は旧制中学だったため慶応普通部は新制中学の名前としてそのまま残り、高校は慶應義塾高校として名称変更しています。さらに昭和26年には神奈川県横浜市の日吉に移転して神奈川県大会に出場しています。
東京勢2回目の優勝までは60年の年数を要し、昭和51年第58回大会で西東京代表の桜美林高校が初出場初優勝を達成します。この時の決勝戦の相手もPL学園で東京勢のPL学園との決勝戦は、昭和57年選抜準優勝の二松学舎、昭和59年選抜優勝の岩倉、昭和62年選抜準優勝の関東一と実に4回もあります。
PL学園との決勝戦での対戦成績は2勝2敗でしたが、PL学園以外の大阪勢との決勝戦は、昭和46年選抜優勝の日大三が大鉄を下した1回のみです。
東京勢3回目、4回目の優勝は東東京代表の帝京高校でしたが、昭和55年の選抜準優勝から平成7年の選手権の優勝まで選抜1回、選手権2回の優勝、選抜2回の準優勝と帝京高校の黄金期ともいえる時代でした。
東京勢5回目の優勝は平成13年第83回大会の日大三高で、この時はチーム打率4割2分7厘の大会記録の打棒をふるっての初優勝でした。
東京勢6回目の優勝は平成18年第88回大会の西東京代表早稲田実業の初優勝でしたが、この決勝戦は早稲田実斎藤佑樹投手、駒大苫小牧田中将大投手の投げ合いで延長15回1-1の引き分け再試合となりました。
再試合では早稲田実斎藤投手が完投、大会3連覇に王手をかけた駒大苫小牧を下しました。早稲田実業は大正14年第11回大会、昭和55年第62回大会と2回の準優勝はありましたが、この大会で悲願の初優勝を飾りました。
東京勢7回目の優勝は平成23年第93回大会の日大三高、10年ぶり2度目の優勝でした。
東京勢の夏の優勝でも帝京2回、日大三高2回と決勝戦では無敗でしたが、早稲田実も優勝1回ながら準優勝2回とやはりこの3校が東京代表としての存在感が大きいと言えるでしょう。
都道府県別の甲子園の勝利数は、東京勢は春125勝、夏181勝との計306勝で都道府県ランキング3位に位置付けています。1位は大阪で春203勝、夏178勝の計381勝、2位は兵庫の春171勝、夏140勝の計311勝に次ぐ順位です。
夏の181勝は、東東京、西東京2校による出場回数146回での結果ではありますが、堂々のランキング1位です。2位は大阪ですが、こちらは出場回数102回での178勝ですのでこれはこれで立派な戦績と言えるでしょう。
それでは東京代表の学校別の甲子園での勝利数はどうなっているのでしょうか?通算勝利数のベスト5を見てみましょう。
順位 | 学校名 | 通算(出場数) | 春(出場数) | 夏(出場数) |
1 | 早稲田実 | 65(50) | 23(21) | 43(29) |
2 | 日大三 | 54(37) | 27(20) | 27(17) |
3 | 帝京 | 51(26) | 21(14) | 30(12) |
4 | 関東一 | 22(12) | 8(6) | 14(8) |
5 | 桜美林 | 11(10) | 3(6) | 8(4) |
1位は早稲田実業の65勝で春夏の出場回数も50回と最多です。選手権第1回大会から出場しているだけあってさすがの出場回数と勝利数ですが、全国の都道府県ランキングでも65勝は8位とベスト10入りしています。特に夏の大会に強く43勝は全国ランキング6位、出場回数29回は同4位です。
続いて2位は日大三高ですが、春夏ともに27勝、春の選抜は優勝1回、準優勝3回、夏の選手権は優勝2回と春と夏の差は大きくありません。
3位の帝京は2011年の選手権大会を最後に出場が遠ざかっており、この間に日大三高に勝利数で抜かれてしまいましたが、出場26回で51勝という驚異的な勝率を誇ります。出場すれば必ず上位進出するイメージがあります。
4位以下はこの3校から大きく引き離されています。近年では出場回数、勝利数を積み上げてきた関東一高が4位、5位には選手権で優勝1回の桜美林がランキングされています。
関東一高以外の高校は甲子園での優勝経験がある高校がベスト5にランキングされる結果となりました。5位以下には国士館10勝(春9勝、夏1勝)、堀越10勝(春8勝、夏2勝)、慶応義塾9勝(春1勝、夏8勝)、二松学舎7勝(春4勝、夏3勝)などが続きます。
この東京歴代代表校の戦歴からも早稲田実、日大三、帝京が全国区の強豪校と言えますね。
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ここまで高校野球の東京歴代代表の優勝回数、勝利数などの戦績を見てきましたが、印象通り早稲田実、日大三、帝京の3校が全国区の強豪校という結果となりました。
東京代表の甲子園での過去の戦歴の特徴は、
という結果でした。
帝京高校は近年は2011年以降甲子園出場が遠ざかっていますが、早稲田実、日大三、帝京の3強は全国でも大きな存在感を示しています。
東東京大会は関東一、二松学舎が近年交代で代表になっており帝京の前に立ちはだかります。西東京大会は早稲田実、日大三の2強に東海大菅生、国学院久我山、八王子などが近年の代表校となるなど混戦模様です。
これらの高校以外にも強豪校がひしめく東西東京大会は勝ち抜くのも大変ですが、次に甲子園で優勝するのはどこの高校でしょうか?