何といってもプロ注目の150㎞右腕奥川投手を擁する星稜高校ですが、奥川投手以外にも寺沢、荻原、寺西と好投手も複数揃えます。
選抜から課題と言われていた打力も石川県の地方予選では準決勝で打ち勝つなど上昇の兆しを見せていました。ですが甲子園の1回戦の対旭川大戦は1-0の辛勝でした。
第8日目の立命館宇治との2回戦では打線も活発化、奥川投手も短いイニングを登板しましたが、3回戦に向けて順調な仕上がりのようです。
東海大相模は今年のセンバツ大会は未出場でしたが、強豪並み居る激戦区神奈川県大会を勝ち上がったきた注目校です。特に準決勝、決勝と猛打を爆発させた打線には注目です。
また紫藤、遠藤、野口の好投手を3名抱え連戦にも対応できるでしょう。大会第6日の1回戦では同じく優勝候補に挙がった近江高校を撃破しました。
しかし自慢の打線は近江の好投手林投手の前に6安打と振るいませんでしたが、それでも相手のエラーにつけ込み機動力を駆使して6点をあげた得点力はさすがと言うしかありません。
注目のカードと言われた1回戦を見る限りでは、強力と言われた打線に迫力を感じませんでした。相手投手が良かったということもありますが、2回戦で同じ左腕不後投手擁する中京学院大中京高校と対戦します。
2回戦でどのように打線を修正してくるかがカギとなりそうです。投手陣は上手く継投できれば安定した戦い方ができるでしょう。
明石商業といえば今年の選抜でベスト4、激戦区兵庫県を前評判通りに勝ち上がってきた実力校です。近年は甲子園にも頻繁に出場するようになりました。
今年は2年生エース中森投手、同じく2年生トップバッター来田選手がチームをけん引します。この2年生以外にも3年生野手重宮選手、安藤選手のクリーンアップも強力です。
大会第6日の埼玉県代表花咲徳栄高校との1回戦では接戦の末勝利を収めました。こちらも注目のカードで甲子園球場は超満員となりましたが、第4試合であったにも関わらず最後まで観戦するお客さんがほとんどでした。
強力打線の花咲徳栄高校を3点に抑えた中森投手や2安打の来田選手、クリーンアップも存在感を示しました。見た感じ接戦ではありましたが、負けない強さを感じました。
またあれだけの強力打線でもバントを多用する狭間監督の采配にも注目です。素人目には強攻すればもっと点が取れるのではないかと思ってしまいますが、近年の甲子園での実績もある同監督の采配次第では優勝候補の最右翼だと思います。
履正社は今年のセンバツでは開幕日の1回戦で星稜高校奥川投手の前に敗戦したのがまだ記憶に新しいですが、まぎれもない実力校です。昨年の春夏連覇校大阪桐蔭が予選で敗戦する中、こちらも激戦区大阪を前評判通りに勝ち上がってきました。
特に甲子園の1回戦茨城県の霞ケ浦高校との対戦では、好投手鈴木投手を始めとする投手陣から大会タイ記録の5本塁打を記録しました。こちらも打力は破壊力満点、好調を維持しています。
6失点の投手陣にやや不安を抱えますが、こちらも大会第8日目の三重県代表津田学園との2回戦では、3失点とまずまずでした。
また打線の方は序盤に好投手前投手を攻略、2番手の降井投手にてこずりましたが、打線の好調さは維持できていそうです。
上記の4校に続く有力校で2回戦に進出している高校では、智辯和歌山、八戸学院光星、関東一、作新学院などに力強さを感じました。
智辯和歌山といえば甲子園でもお馴染みの同校ですが、センバツでも明石商業に接戦で敗戦したもののその実力は例年通りのものがあります。
昨年勇退した高嶋監督に代わった中谷監督の采配にも注目です。センバツでの実績や夏の地方大会を勝ち上がってきたあたり采配、育成力は本物でしょう。
最大の壁である大会第8日の高知代表明徳義塾との2回戦では、終盤に大逆転、1イニング3本塁打で7得点しました。スキのない野球を見せる名将馬淵監督に対してパワーで粉砕、甲子園対明徳戦3戦目にして初勝利をおさめました。
また終盤に登板した池田投手も150㎞前後の球速をばんばん投げてました。投手力も充実となるとチーム力も盤石な状態といえるでしょう。
甲子園に出場すれば毎回優勝候補に挙がる同校ですが、10年以上優勝がありません。今年こそはという思いも強いのではないでしょうか?
八戸学院高生もすっかり甲子園ではお馴染みの学校ですが、今年のセンバツでは好投手河野投手擁する広陵高校に惜敗。しかしその前の秋の神宮大会ではセンバツ優勝校の東邦高校にも勝っています。
今回の夏の甲子園ではすでに3回戦進出を決めていますが、ここまでの1,2回線と打線活発です。特に注目したいのが2回戦の奈良県代表智辯学園戦です。
序盤から中盤に6点リードしたものの6回に7失点とまさかの逆転、それでも終盤に追いつき、勝ち越して逃げ切りました。終盤にも何度かピンチを迎えましたが、抑えに登板したエースナンバーの山田投手が安定したピッチングで乗り切りました。
1イニング7失点と不安定さを感じるかもしれませんが、不運も重なったもので実力は折り紙付きだと思います。特に終盤での粘り腰はチーム力の賜物だと思います。
準優勝は3回ありますが、優勝はまだありません。今大会で一気に優勝まで駆け上がることも十分にあり得ると思います。
大会第5日初戦の新潟代表日本文理戦では打撃戦を制しましたが、各選手とも力強いスイングで打撃力は本物だと思います。投手力をどう立て直すかにかかっているでしょう。
試合運びもそつがない印象でした。本来の打撃力が発揮されれば一気に優勝もあり得ると思います。
こちらも大会第7日の福岡代表筑陽学園戦を接戦で勝ち上がりました。実力校である筑陽学園戦では9回に追いつかれるも延長10回で機動力を発揮、打撃もシュアで得点力もあるように感じました。
3年前に優勝、9年連続で栃木の代表となったのは実力と小針監督の手腕という声もあります。甲子園を知り尽くした古豪が勝ち上がっていくのも十分にあり得ます。
では2019年夏の甲子園はずばりどこが優勝するか?と言っても正直わかりません。3回戦もまだこれからですので、準々決勝の組み合わせすら決まってません。この組み合わせ次第ではありますが、ここまで観戦した印象から、
本命として明石商業、智辯和歌山、八戸学院光星の3校が抜け出すと予想します。
星稜、履正社、東海大相模も十分優勝を狙える力はあると思いますが、いずれも打線がカギを握ると思います。星稜はいかに投手陣を楽にできるか、履正社は打線の爆発力が維持できるか、東海大相模は眠れる打線が目を覚ますか次第ではないでしょうか。
その点安定しているのは先の3校で、負けない試合運びが最もできるチームだと思います。ですが、一発勝負のトーナメントですので、試合展開次第では全く異なる結果にもなります。
強豪チームが序盤に大量失点、徐々に追い上げるも追いつけずといった展開や、終盤までもつれて最終回に勝ち越しされ試合終了といった展開もよくあります。
こういう展開に持ち込まれないのも実力ですが、こういう展開になってもひっくり返せる力があるチームが優勝候補の最右翼になるでしょう。
2019年夏の甲子園優勝候補について予想してみました。優勝候補の4校とそれらに次ぐ有力校の各特徴と観戦してみた感想をもとに出た本命は
の3校が抜け出すと予想。
星稜、履正社、東海大相模は打線次第では十分優勝の可能性はあると思いますが、結局負けない試合運びができる上記3校を推したいと思います。
ダークホースとしては、準々決勝以降の組み合わせ次第では関東一、作新学院もありえるのではないかと思います。
まずは3回戦に注目です、星稜高校以外の北陸勢、高岡商業や光星学院以外の東北勢、仙台育英、鶴岡東も残っています。これらの地域から悲願の初優勝が出るのでしょうか?いよいよ大会も大詰めです。引き続き楽しみたいですね。