侍ジャパンU18代表には、監督をはじめとするコーチングスタッフと選手が選ばれています。
背番号 | 役職 | 氏名 | 所属 |
30 | 監督 | 永田 裕治 | 公財)日本高等学校野球連盟 技術・振興委員会委員 (元報徳学園高等学校野球部監督) |
31 | ヘッドコーチ | 仲井 宗基 | 八戸学院光星高等学校野球部監督 |
32 | コーチ | 平川 徹 | 北海高等学校野球部監督 |
33 | コーチ | 小針 崇宏 | 作新学院高等学校野球部監督 |
以下のメンバーのうち夏の甲子園出場組(校名に※印)は、13名、11校から選出されています。星稜、東海大相模から各2名、それ以外は各校から1名ずつです。残りの7名は夏の甲子園には出場していませんが、春のセンバツ出場組が3名、2校が選出、東邦の2名、桐蔭学園が1名です。
ポジション | 背番号 | 氏名 | 所属 | 学年 |
投手 | 11 | 佐々木 朗希 | 大船渡 | 3年 |
12 | 浅田 将汰 | 有明 | 3年 | |
13 | 池田 陽佑 | 智辯和歌山※ | 3年 | |
14 | 前 佑囲斗 | 津田学園※ | 3年 | |
15 | 飯塚 修人 | 習志野※ | 3年 | |
16 | 西 純矢 | 創志学園 | 3年 | |
17 | 宮城 大弥 | 興南 | 3年 | |
18 | 奥川 恭伸 | 星稜※ | 3年 | |
19 | 林 優樹 | 近江※ | 3年 | |
捕手 | 10 | 山瀬 慎之助 | 星稜※ | 3年 |
22 | 水上 桂 | 明石商※ | 3年 | |
内野手 | 1 | 森 敬斗 | 桐蔭学園 | 3年 |
2 | 武岡 龍世 | 八戸学院光星※ | 3年 | |
3 | 石川 昴弥 | 東邦 | 3年 | |
5 | 韮澤 雄也 | 花咲徳栄※ | 3年 | |
6 | 遠藤 成 | 東海大相模※ | 3年 | |
7 | 坂下 翔馬 | 智辯学園※ | 3年 | |
8 | 熊田 任洋 | 東邦 | 3年 | |
外野手 | 21 | 鵜沼 魁斗 | 東海大相模※ | 2年 |
24 | 横山 陽樹 | 作新学院※ | 2年 |
今年の春も夏も甲子園に出場していない選手は、佐々木投手、浅田投手、西投手、宮城投手の4投手のみです。このうち西投手は昨年の夏、宮城投手は昨年、一昨年の夏に下級生として出場しています。この両投手は下級生ながら当時から実力は折り紙付きで話題の投手でした。
そして佐々木投手は、高校野球ファンでなくても名前を聞いたことがある人も多いでしょう。球速160㎞超えで一躍全国区となり、今夏の岩手県予選でも疲労を考慮して決勝に投げず話題にもなりました。甲子園出場経験なくとも世代ナンバー1の呼び声が高い投手です。
もう一人、甲子園出場経験のないのが熊本県の有明高校浅田投手です。投げては球速149㎞、打っては本塁打28本と九州屈指の逸材としてプロ注目の選手です。ボーイズ時代にも日本代表に選出されたことから高校でも選出されたのでしょう。
選出されたメンバーの顔触れを見れば、どの選手も実績は申し分ありません。特に大船渡佐々木投手、星稜奥川投手は全国区でマスコミの取り上げ方もほかの選手とは段違いです。
しかし今年の夏の甲子園の出場組で実績を残した選手、今週のドラフトにも指名されそうな選手で日本代表に選出されなかった選手もいます。どんな選手がいるのか見ていきましょう。
2019夏の甲子園出場組で活躍、話題となった選手で侍ジャパンU18代表に選考されなかった主な選手。
氏名 | 所属 | ポジション | 学年 |
井上 広大 | 履正社 | 外野手 | 3年 |
野口 海音 | 履正社 | 捕手 | 3年 |
清水 大成 | 履正社 | 投手 | 3年 |
中森 俊介 | 明石商業 | 投手 | 2年 |
来田 涼斗 | 明石商業 | 外野手 | 2年 |
東妻 順平 | 智辯和歌山 | 捕手 | 3年 |
黒川 史陽 | 智辯和歌山 | 内野手 | 3年 |
有馬 諒 | 近江 | 捕手 | 3年 |
鈴木 寛人 | 霞ケ浦 | 投手 | 3年 |
優勝した大阪の履正社高校からは一人も選出されませんでしたが、センバツにも出場、初戦で星稜高校に敗退したものの優勝候補にも挙げられていました。明石商業の2年生コンビの中森投手、来田選手はセンバツでも活躍して春夏連続ベスト4の立役者となりましたが、こちらも選出されていません。
智辯和歌山の両選手、近江の有馬捕手は昨年から出場して活躍していただけに選出されてもおかしくない実績を残していたのではないかと思います。またここには記載はありませんが、夏は甲子園出場できなかったもののセンバツに出場した横浜高校の左腕及川雅貴投手も選出されていません。
甲子園の実績から見ても代表に選出されてもおかしくないような選手がまだまだたくさんいます。これらの選手が選出されたらまさしく高校代表のドリームチームといっても過言ではありません。
では高校日本代表の選考基準とは一体どんなものなのでしょうか?
侍ジャパンU18代表の選考基準については、実は明確な基準があるわけではありません。過去を見てみると甲子園出場した上位校から選考される慣例もあるようでしたが、甲子園出場チームから必ずしも選考されるわけではありません。
今回の選出については、永田監督のコメントでは「今年4月に行った研修合宿が大変参考になり、選考委員会の方々には走攻守バランスの取れた選考をしていただいた」とあります。
つまり夏の大会が始まる前にある程度選考されていて、4月時点で合宿に召集された選手から選出されているようです。そのためセンバツで優勝した東邦高校、準優勝した習志野高校や前年に2年生で活躍した選手が選考されやすいのかもしれません。
さらにワールドカップ自体が8月末から開催されることを考慮すると、夏の甲子園大会の終盤に選考するのは日程的にもかなりタイトです。代表チームとしての合同練習や壮行試合もありますので、甲子園が終わってすぐ合流では調整もかなり困難でしょう。
前もって候補に挙がっている選手ならば、甲子園大会終了後の調整もつきやすいでしょうが、甲子園大会終盤に選考、大会後に即合流とならないよう前もって選考しておくのは仕方ないことではないかと思います。
とは言っても夏の甲子園の興奮、盛り上がりが冷めやらぬ時期に開催されるワールドベースボール大会でも、甲子園で活躍した選手の勇姿を見たくなるのが高校野球ファンの性です。何とかうまく調整できると良いのですが、なかなか難しそうです。
夏の甲子園が終了してすぐに召集される高校野球の日本代表チーム侍ジャパンU18代表には、夏の甲子園出場組を中心に出場していない選手も含め世代を代表する選手が選考されます。
しかし夏の甲子園大会が終了してすぐにワールドベースボール大会が始まるため、夏の甲子園で活躍した選手が選考から漏れることもあります。明確な選考基準があるわけではなく、日程の都合上、春先にはある程度選考しておく必要があるから仕方ないでしょう。
侍ジャパンU18代表には、選出されなかった選手の思いと日の丸を背負って是非世界に日本代表のレベルの高さを見せつけてほしいです。まだ優勝がないというのも意外な事実ですが、悲願の初優勝目指して一致団結してほしいですね。