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38年ぶり来日のローマ教皇とは?簡単にわかりやすくまとめました!

サン・ピエトロ大聖堂

2019年11月23日ローマ教皇フランシスコが来日しました。ローマ教皇が来日するのは1981年のヨハネ・パウロ2世以来実に38年ぶりの出来事です。

ローマ教皇フランシスコは23日夕方に羽田空港に到着し、24日の朝長崎、夕方広島と被爆地を訪問。25日には東京で東日本大震災の被災者と交流、天皇陛下との会見、阿部首相との会談や東京ドームでの大規模ミサに参加し26日に離日します。

そもそもローマ教皇とはどんな人なの?そんな素朴な疑問に答えるべく簡単にわかりやすくまとめてみました。早速見ていきましょう!

ローマ教皇とはどんな人?法王との違いは?

報道なのでよく耳にする「ローマ教皇」という言葉、実際にはどんな要職で国際的にどんな立ち位置にあるのかよくわからない方も多いと思います。何となくキリスト教の偉い人で世界的に権威のある方なんだろうという想像はつくかもしれません。

そんな人が38年ぶりに来日したからといってなんでこんなニュースになるの?ローマ教皇って一体どんな人なんだ?という疑問を解決するためにもローマ教皇の正式な職位、称号について以下に簡単にわかりやすく解説したいと思います。

ローマ教皇とはどんな人?

ローマ教皇とはキリスト教の教派であるカトリック教会の最高位聖職者の称号であり、全世界のカトリック教徒の精神的指導者です。と同時にバチカン市国という独立した国家の元首でもあります。

このバチカン市国とは、イタリアのローマ市内に位置する国家で1929年に独立国家となりました。国土面積は世界最小の国家として有名ですが、この「バチカン」とはそもそもカトリック教会の総本山を指し、このバチカンの統治者がローマ教皇となります。

すなわち全世界に12億以上の信徒を有するカトリック教会全体の最高聖職者という宗教的な地位と、世界最小国家でありながら独立国家であるバチカン市国首長という国家元首たる地位を担っているのがローマ教皇です。

この教皇の選出は、「コンクラーベ」と言われる選挙によって行われます。教皇の次に高い地位である「枢機卿」と呼ばれる80歳未満の人たちの投票による選挙です。男性の聖職者なら誰でも教皇になる資格を有しますが、通常は枢機卿団の中から選ばれます。

選挙当日は世界各国から枢機卿がバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂に参集し、以降、教皇が決まるまで1日4回の投票を何日も続けます。選挙期間中は、規則により新聞やテレビなどのメディアとの接触も禁じられます。

投票用紙は選挙のたびに焼却処分されその焼却時の煙によって、教皇が決まった場合は白い煙、決まらなかった場合は黒い煙を立ち上がらせます。

なお教皇の出身地はローマのあるイタリア以外のケースもあり、現在のフランシスコはアルゼンチン出身、先代のベネディクト16世はドイツ、先々代のヨハネ・パウロ2世はポーランド出身です。また通例では教皇は死去するまで在位する終身制でしたが、先代のヨハネ・パウロ2世は高齢を理由として辞任しました。

ローマ教皇と法王との違いは?

多くの人が一度は耳にしたことがある「ローマ教皇」。時にローマ法王ともよばれることもあり、むしろ「ローマ法王」という言葉の方が馴染みが深い方も多いでしょう。この呼称に違いはあるのでしょうか?

結論から言えば「教皇」も「法王」も全く同じです。カトリック教会の最高位聖職者の称号を指す言葉としてどちらの単語も同義語です。

もともと日本国内での官報、外務省文書やマスメディアでは古くから「法王」という言葉が多く用いられてきましたが、日本国内のカトリック教会では「教皇」と呼ばれていること、2019年にフランシスコ氏が来日することを受け、政府も来日の直前である11月20日「教皇」へ呼称変更すると発表しました。

このように世界的にも注目され、宗教的、政治的にも一定の権威をもつローマ教皇フランシスコが来日したことにどんな目的、意味があるのでしょうか?続いて見ていきましょう!

ローマ教皇フランシスコの来日の目的、意味とは?

ローマ教皇として実に38年ぶりに来日したフランシスコ氏にはどんな目的があったのでしょうか?

これには大前提として歴代教皇が一貫して核兵器廃絶を求めており被爆地に思いを寄せていることがあります。かつてのローマ教皇には、1945年の広島、長崎への原爆投下前に太平洋戦争の終結を目指して日米関係の橋渡しをしようとした事実もあります。

フランシスコ教皇も若い時に日本に行きたいという希望を持っており、被爆地の日本に教皇として訪れることで世界平和に関する強いメッセージを発することが目的としてあるようです。来春の核拡散防止条約(NPT)の再検討会議へ好影響をもたらすことも期待されます。

11月24日朝に長崎で「核兵器に関するメッセージ」を発信、夕方に広島平和記念公園で「平和のための集い」を開催します。翌25日には東日本大震災の被災者と交流や東京ドームでの大規模ミサを行っています。

さらに天皇陛下、安倍首相との会談を通じてこの日本から世界に対して平和、核廃絶のメッセージを発信することが最大の目的のようです。

ローマ教皇フランシスコ氏とは?

今回来日するフランシスコ氏は歴代の教皇とは少し異なる経歴を持っており、またその人柄も特徴的です。

フランシスコ氏は1936年アルゼンチンのブエノスアイレス出身、イタリア移民の鉄道職員の5人兄弟の長男として生まれました。若いころにはナイトクラブの用心棒やビルの清掃人、科学研究所での実験なども経験しています。

また多くの歴代教皇がバチカンでキャリを積んでいるのに対し、フランシスコ氏は聖職者としての大半をアルゼンチンで過ごしました。質素な生活を好み高位聖職者になった後も宮殿のような司教館ではなく職員用の小さなアパートに居住、送迎用のリムジンを使用せず公共交通機関を利用していました。

国内外を訪問した際にも人々の声に耳を傾ける姿勢も目立ち、写真撮影に気軽に応じたり手紙を送ってきた少年に直接電話をするなど気さくな人柄や弱者に寄り添う姿勢が絶大な人気を集めています。

このように絶大な人気を誇るフランシスコ氏のミサには熱烈な信者が大挙して参加するなどロックスターに例えられることもあり、アルゼンチン出身であることから大のサッカーファンであることも知られています。

ツイッターのフォロワーは1,800万人ともいわれ、愛称は「パパ」、日本国内でも防弾ガラスのない車「パパモービル」でパレードし赤ちゃんにキスをするなど気さくな一面を披露しました。

このように人気と注目度のあるローマ教皇が日本から核廃絶、世界平和に向けて強力なメッセージを発信することに期待したいですね!

まとめ

ローマ教皇フランシスコ氏が歴代のローマ教皇として38年ぶりに来日するということでマスメディアでも報じられ、注目されました。そもそもローマ教皇ってどんな人なの?という疑問をお持ちの方に簡単にわかりやすく解説してきました。

  • ローマ教皇とはカトリック教会における最高位聖職者であり独立国家バチカン市国の元首
  • コンクラーベという枢機卿による選挙で選出、ローマ以外の出身者が教皇になることもある
  • 現在のローマ教皇フランシスコ氏はアルゼンチン出身、質素な生活と気さくな人柄で絶大な人気を誇る
  • フランシスコ氏の来日目的は、唯一の被爆国である日本から核廃絶、世界平和を全世界に対するメッセージを発信すること

といった点をご紹介しました。

世界的に絶大な人気のあるローマ教皇が日本に来て核廃絶、世界平和に対する強力なメッセージを発することに期待したいですね!

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